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事物に働きかけ、考える力を育てる「KUNOメソッド」
指導の方法 - 3段階学習法 -

 こぐま会では、指導に際して「事物への働きかけ」「対話による理解の確認」を大切にしています。それは子どもが事物に直接働きかけることで、ものごとの関係を自ら発見していくことができ、また考え方の根拠を言語化(言葉による説明)する努力を通して、論理的思考力の土台がかたちづくられていくと考えているからです。
特に、ばらクラスゆりクラスでは、 (1)身体全体を使う活動、 (2)手を使い事物に働きかける個別学習、 (3)認識を定着・発展させるペーパーワーク、という3段階で授業を行っています。同じテーマの学習を3段階で行うことによって、イメージ化・内面化といわれる大切な学習プロセスを保障し、幼児期の最大の課題である「具体から抽象へ」の橋渡しを実現しています。幼児が物事を理解する道筋にみあった指導方法が、こぐま会にはあります。

1. 身体全体でかかわる活動
- 集団でのごっこあそびなどを行います -

 「勉強」というと、まず問題集やドリルなどが思い浮かぶと思います。しかし幼児が興味をもって自ら取り組もうとするのは、五感で感じることのできる対象です。授業でも、まず遊びや生活の場面を再現し、ごっこ遊びなど身体全体を使う活動から始めます。自然なかたちで学習をスタートさせることで、積極的に取り組む姿勢が生まれます。

2. 事物を使った試行錯誤
- 机の上で教具・カード教材などを操作します -

 「事物を使った学習はやさしくて、ペーパー問題は難しい、だから一刻も早く過去問に取り組みたい・・・」という方は非常に多いと思います。しかし、ペーパーのみの学習では本物の学力は絶対に身につきません。物事に働きかけ試行錯誤する中で、ものの本質や関係性を学んでこそ、その経験がペーパーで問われた時に活かされ、考える力が要求される難問を解くことができるようになるのです。実際、事物を用いた試験を行う小学校では、ペーパーよりも難しい課題が多く出されています。答えの根拠の説明まで求められる、ということもその難しさのひとつですが、むしろ事物を使って質問されるからこそ、本質的であり、難しいと言えるのです。

3. 教師との対話・ペーパーによる理解の確認
- 考え方、答えの根拠をはっきりさせます -

 身体や手を使うことで充分に深まった理解を、最後にペーパーワークで点検します。しかし、ペーパー上の問題は、本当に理解していなくても、技術的な方法で、または偶然解けてしまう場合が少なくありません。そのため、正しい考え方で解いたのかを確かめるために、こぐま会ではどんな課題においても「なぜ、そうなりますか?」と質問し、答えの根拠を説明させるようにしています。このとき、頭では理解していても、言葉にならない身振り手振りというのがあります。これも、言語化への過程の重要な一段階として評価しています。大切なのは、本当に理解させること、分かったつもりにさせないことです。

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