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なぜ幼児期に基礎教育なのか

子どもの学びは小学校がスタートではありません

 小学校で問題になっている「小一プロブレム」。なぜ、授業中に先生の話を集中して聞くことができず、また座っていることができないのでしょうか。それは学習することへの興味関心が幼児期にきちんと育てられていないことと、集団活動で守るべきルールが身についていないことが原因です。

幼小一貫教育こそ急務

 こぐま会では以前より、幼稚園や保育園できちんとしたプログラムのもとに正しい「知育」を行うべきだと主張してきました。アメリカでもヨーロッパでもアジアの国々でも、幼児期からきちんとしたカリキュラムで教育を行っているのに、なぜ日本だけ遊び保育なのでしょう。脱ゆとり教育構想が実現されても、スタートであるべき幼児期の教育が充実しなければ、学力のひずみは修正できません。その意味で、幼小一貫教育の実現が急務なのです。

「読み・書き・計算」の前に

 子どもは生まれた瞬間から、体の成長とともに知的な能力も発達していきます。小学校で習う「読み・書き・計算」の前にも学ぶべきことがたくさんあるはずです。それはたくさんの知識を詰め込んだり、小学校で学ぶ教科を誰よりも早く学ばせればよいということではありません。幼児期の発達に見合った教育で学ぶことの楽しさを知り、意欲を持って取り組む姿勢をしっかり身につけておくことが大切です。そして、教科学習につながる概念を育て、入学後に始まる学習を支える土台づくりをすることです。算数ならば「計算」の前に「数概念」の育成、国語ならば「読み・書き」の前に「聞く・話す」力を育てるということになります。

「考える力」を育てる

 幼児期にぜひ育てておきたい「考える力」。考える力とは、端的に言ってしまえば「視点を変えて物事を考える力」とか「柔軟な思考力」ということになります。幼児期にこそ、こうした考え方の基本を学ばなければなりませんが、そのためには自ら物事に働きかけ、試行錯誤して解答にたどり着くという経験が必要です。いま文部科学省が「アクティブ・ラーニング」を推し進めようとしているように、教室での授業は、みんなで議論したり新しいものを作り出していくことを通して、物事の理解を深めていこうとする教育方法にならなくてはなりません。私たちが授業方法の中心に据えている3段階学習法(1.体を使った経験 2.教具を使った試行錯誤 3.ペーパーワークで理解を定着)は、まさに幼児のための「アクティブ・ラーニング」です。

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