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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

Webレッスンの撮影が終了しました

第782号 2021年9月17日(金)
こぐま会代表  久野 泰可

 昨年7月から開始した「こぐま会Webレッスン」の撮影が9月14日にすべて終了しました。毎週1~2回のペースで、全部で114本のレッスンと42本の授業説明を撮影したことになります。制作をしながら配信をするという、自転車操業でこの1年間やってきましたが、やっと10月配信分まで撮影でき、ほっとしています。
オンラインでの授業は、コロナ感染症対策の中で教育を止めない有効な手段として多くの指導者が取り組んできました。コロナが収束した後も、有効な教育手段として発展していくと思います。しかし、だからといって、これまでの対面授業にとって代わる教育方法として存在していくことはないと思います。特に、幼児期の子どもたちの教育をオンラインだけで行うことはあり得ません。子どもが集団で学びあうことの意味は、幼児であればあるほど大きいものがあります。私たちが教育理念の一つとして掲げている「事物教育」は、ものごとに働きかけていくことを通して認識能力を高めていくというものですが、働きかけていく対象は、モノだけでなくヒトも含まれます。教師からの一方的な知識の伝達だけでなく、子ども同士が話し合いながら問題の解決に至る経験は、とても貴重です。学びあいの集団の中で、子どもたちは学びを主体的に受けとめていきます。それは1人で画面を見ながら学ぶこととは意味が違います。五感を通してものごとを受け止め、事物に働きかけることや、試行錯誤することによって、子どもたちの考える力は身についていくのです。教師からの一方的な知識の伝達も、子どもの学びに向かう意思が強ければ成立しますが、幼児の場合は、学びに向かう気持ちそのものを育てながら進めなければなりません。そのためには、どうしても対面での活動が必要です。私たちが学習の方法として大事にしている「3段階学習法」は、
  1. 体を使った集団活動
  2. 手を使った個別学習
  3. 頭を使ったペーパーワーク
ですが、この中でも特に最初の「体を使った集団活動」が大事です。そのうえで、手を使った試行錯誤によって「考える力」を育てていくのです。こうした3段階学習法を踏まえて考えると、対面授業を基本としながら補助的手段としてオンライン授業を生かしていくという位置づけが大事です。ですからオンライン授業を商品化し、単独で教育方法の中心に据える道筋は極めて難しいものがあります。そうではなく、私たちがこの1年で経験した、対面授業を前提としたオンライン学習を徹底していくことが必要だと思います。

今回撮影を終えたWebレッスンは、教室で学んだ内容をご家庭で復習できるように工夫したものです。こぐま会で開発している問題集等は、すべて日常授業に連動していますので、例えば「ひとりでとっくん365日」もそのような構成になっており、今回のWebレッスンも「セブンステップスカリキュラム」が前提になっています。

1年半かけて作成した114本の動画のテーマは、以下の通りです。
年間42週の会員クラスの授業を軸に、教具・問題集・Webレッスン・アプリ などが勢ぞろいしました。今後はこうした商品の組み合わせを工夫し、多くの皆さまに使っていただく方法を検討したいと思います。今年の入試が終わりましたら、1年間実際にご家庭で使っていただいた会員の皆さまの声をお聞きして、改善すべき点を洗い出し、より良いものに仕上げていきたいと思います。

こぐま会Webレッスン 全単元の学習テーマ一覧


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読み・書き・計算はまだ早い!

家庭でできる教育法を一挙公開
子どもを机に向かわせる前に実際の物に触れ、考えることで差がつく。
  • 食事の支度を手伝いながら「数」を学ぶ
  • 飲みかけのジュースから「量」を学ぶ
  • 折り紙で遊びながら「図形」を学ぶ
  • 読み聞かせや対話から「言語」を学ぶ
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