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週刊こぐま通信
「代表のコラム」

2026年度私立小入試総括(2)
予想した27単元からはどんな問題が出されたのか

第941号 2025年12月23日(火)
こぐま会代表  久野 泰可
 前回の報告で、予想した27単元からほとんどの問題が出されたことをお伝えしました。その後集めた資料も増えてきましたので、現段階で判明している具体的な問題を紹介し、今後の学習対策に生かしていただきたいと思います。今回は、私立小15校の問題を分析し一覧表にしましたので、まずこれをご覧ください。
前回のコラムで報告した内容に加え、最新情報としてお伝えします。この中から、今後も重視されると思われる12単元をえらび、具体的な問題を紹介したいと思います。以前出された同じ単元の問題と比べると、かなり易しくなっていることがお分かりいただけると思います。
1. シーソー
  • 野菜をシーソーにのせて重さくらべをしました。2番目に重いものは何ですか。それぞれ下のお部屋から選んで○をつけてください。
一番重いものではなく、2番目に重いものを探す問題です。上の問題では、4つあるシーソーのうち、右から2番目は答えを導き出すためには必要ありません。同じように、下の問題ではつりあいの場面が入っていますが、このシーソーがなくても答えは出せます。こうして余分な要素を入れて問題を複雑にしています。シーソー問題では、つりあいの場面を入れて問題を難しくする場合が多くみられます。
2. つりあい
  • 上のお部屋のシーソーはそれぞれつりあっています。下の3つのシーソーの中で、傾きが正しいものはどれですか。○をつけてください。
つりあっているシーソーを踏まえて、下の3つのうち正しいものを選ぶ問題です。つりあうということがどういうことか、それをしっかり分かっているかを見ている問題です。上の2つは、数の多いほうを1個降ろしたらどういう関係になるかを聞いています。下の2つは、両方から同じものを降ろし、残ったものの関係で重さくらべをするものです。同じものを降ろせば、上の2つの問題とつながります。基本は、1個と2個がつりあっているとき、数の多いほうを1個降ろすとどういう関係になるか・・・ここの理解が大事です。
3. 四方からの観察
  • 机の上のつみ木を周りから鳥が見ています。鳥から見える形を右から選んで○をつけてください。最後の問題は、鳥が3羽いますから、○を3個つけてください。
つみ木を指定の場所から鳥が見た時、どのように見えるかを探す問題です。特に最後の、鳥が上から見たらどう見えるかという問題は、つみ木を使った最近の問題の中で成り立つ新しい問いかけです。
4. 数の総合問題
クマとウサギのティーパーティーの絵を見て、問題に答える。
  • ここにいるクマさんとウサギさんは、どちらが多いですか。多いほうのお部屋に○をつけてください。
  • ケーキスタンドに並んでいるウサギさんが、カップケーキを1つずつ取りました。どの段も、1番下のカップケーキと同じ数にするには、ネコさんはあといくつカップケーキを並べればよいですか。その数だけリボンのお部屋に○をかいてください。
右下のテーブルを見てください。ティーポットの中には、大きいカップでは3杯分、小さいカップでは6杯分の紅茶が入っています。
  • ●、▲、■のテーブルのカップにそれぞれ紅茶を入れたとき、ティーポットの中に紅茶があまるのは、どのテーブルですか。その形に○をつけてください。
生活の一場面を使って四則演算の基礎を問いかける問題です。この問題では、分類計数、数の多少、一対多対応などの問いかけが行われています。その問いかけに正確に答えるために、どの数をしっかり調べればいいかを考えなくてはなりません。生活に即した数の問題という点で、今後も増えていく出題形式だと思います。
5. 一対多対応
上のお部屋を見てください。ゾウはリンゴを4個食べます。ウシはリンゴを3個食べます。ウマはリンゴを2個食べます。ウサギはリンゴを1個食べます。
  • 下のお部屋を見てください。左のお部屋にいる動物が、真ん中にあるリンゴを食べるといくつあまりますか。あまったリンゴの数だけそれぞれ右のお部屋に○をかいてください。
それぞれの動物が食べるリンゴの数を合わせるといくつ残るかを考える問題です。一対一対応から一対四対応までをしっかり対応づけて考える必要があります。
6. おり紙の線対称
上のお手本を見てください。左のお部屋のおり紙を線のところで切って広げると、○のついた形になりますね。
  • 同じように左のお部屋のおり紙を線のところで切って広げるとどのようになりますか。それぞれ右から選んで○をつけてください。
4つ折りの折紙を切って開くとどんな形ができるかを考える問題です。一般的には真四角に折る問題が多いですが、今回は三角に折ってから切る問題が2問入っています。その分難しくなっています。イメージできなければ、出来上がった折り紙を真四角4つ、三角4つに切ってから考え、選択する方法がいいと思います。
7. 重ね図形
  • ここにある形は、すべて透明な紙にかかれています。左のお部屋にある形の模様は、右のお部屋のどれとどれを組み合わせたらできますか。2つ選んで○をつけてください。
完成した形を見て、どれとどれを重ね合わせたかを問いかけています。一般的にはできる形を探す問題が基本ですが、今回は重ねる形を問いかけています。逆からの問いかけですから、重ね図形の逆思考とでもいえる問題です。6問あるうち下の2問がやや難しい問題ですが、これまでの問題と比べると基本となる問題だと思います。
8. 回転図形
  • 真ん中の観覧車が、月の絵のように回ったとき、ウサギはどこにいきますか。その場所に青い○をかいてください。
  • 真ん中の観覧車が、太陽の絵のように回ったとき、中の形はどうなりますか。赤で形をかいてください。
観覧車を使った回転図形です。元の観覧車に描いてある一つの形をもとに、どのように回転したかを考え、他の形を描く問題です。基本的には、右や左に何回動いているかを考えれば位置関係はわかるし、答えは導きだせるはずです。
9. 点図形
  • 上のお部屋のお手本と同じになるように、下のお部屋の点をつないで形をかいてください。
以前からある典型的な点図形です。最近は、重ね図形や線対称とセットで出されることが多いのですが、これはそうした他の要素の入っていない典型的な問題です。ただ、この問題の難しさは、斜めの線が多く使われている点です。こうした難しい問題の場合、完成した形が何に見えるかの見立てをすると、意外と難しい見本でも正確に描けるはずです。
10. 話の内容理解 ①・②
次のお話を聞いて後の問題に答えてください。
花子さんは、公園の近くのお家に住んでいます。公園にはたくさんのタンポポが咲いています。 ある日のこと、花子さんは畑の近くに住むおじいさんのお家にお泊りに行きました。おじいさんのお家に着いた花子さんは、畑のお手伝いをして野菜を収穫しました。たくさんとれたので、花子さんがとれた野菜を近くに住んでいる人たちに届けることになりました。 花子さんは、おじいさんにとれたタマネギを渡すと「これからみんなに配りに行ってくるね」と言いました。おじいさんは「雨が降りそうだから、これを持っていきなさい」と言って、赤い傘を貸してくれました。
花子さんがしばらく歩いていると、雨がポツポツ降ってきました。花子さんはもらった傘をさして、森の近くに住むおばあさんの家に向かいました。おばあさんにタケノコを渡すと、おばあさんは「雨の中おつかいに来てくれてありがとう」と言って、アメを4個くれました。 おばあさんのお家を出ると、次は川の近くに住むお姉さんのお家に行きました。お姉さんにキャベツを渡すと、お姉さんからもアメを1個もらいました。帰り道に花子さんは持っているアメを2個食べました。
  • 上のお部屋を見てください。花子さんがもらった傘の色と同じ色の果物に、○をつけてください。
  • 下のお部屋を見てください。左から順番に、住んでいるところ、住んでいる人、あげたもの、あげた人、になるように線結びしてください。
*ペーパーを1枚めくってください。
  • 花子さんが持っているアメは、最後にいくつ残りましたか。その数だけアメのお部屋に○をかいてください。
  • 下のお部屋を見てください。今のお話と同じ季節のものに○をつけてください。
話の内容理解はどの学校でも必ず1問は出る課題です。それだけ聞く力を重視しているということです。花子さんがおじいさんの家に泊まりに行って畑で野菜を収穫し、その野菜を家族みんなにプレゼントする話です。「どこに住んでいたか。」「誰が誰に何をあげたか」を関係づける問題です。数の変化や季節についても聞いています。やはりこの問題は、物事の関係づけができるかどうかです。記憶の問題でもありますが、お話をどれだけ理解できたかという問題でもあります。
11. 理科的常識
  • この絵の中から、卵から生まれる生き物を選んで○をつけてください。
一番重いものではなく、2番目に重いものを探す問題です。上の問題では、4つあるシーソーのうち、右から2番目は答えを導き出すためには必要ありません。同じように、下の問題ではつりあいの場面が入っていますが、このシーソーがなくても答えは出せます。こうして余分な要素を入れて問題を複雑にしています。シーソー問題では、つりあいの場面を入れて問題を難しくする場合が多くみられます。
12. 図形系列
左の問題は例です。クマさんのつけているネックレスと同じネックレスに○をつけましょう。答えは2つあります。ひっくり返っているものにも○をつけましょう。
  • ネコとウサギのネックレスと同じものを下から選んで、それぞれ同じ印をつけてください。
ウサギとネコの付けているネックレスと同じ並び方をしているものを探す問題です。ひっくり返っているものもいいということですので、やや難しいかもしれません。図形系列をペーパー上の課題だけでなく生活の中に持ち込んでいるところが、工夫された良い問題だと思います。
今回は、実際に出題された問題を具体的に紹介しました。以前ほど難しい問題ではないことがお分かりいただけたと思います。次回からは、領域ごとにどんな問題が出されたかをお伝えします。
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