週刊こぐま通信
「室長のコラム」「ひとりでとっくん365日」で学習している皆さまへ
第676号 2019年5月31日(金)
こぐま会代表 久野 泰可
こぐま会代表 久野 泰可

こぐま会で発行している問題集の中で毎年一番多く売れるのは、「ひとりでとっくん」シリーズです。現場での指導を通して作ったもので、100冊完成までに20年間を費やしました。現在年間延べ23万部の売り上げがあり、幼児期の基礎教育の学習素材として大勢の皆さまに支持されているものです。

教科書のない小学校入試であるため、多くの受験生の皆さまが、この「ひとりでとっくん365日」を教科書代わりに使って学習されています。入試問題を作成する小学校の先生方もこの問題集を参考にされていると聞きます。しかし、これは小学校入試のために作ったものではありません。幼児期の基礎教育として必要な内容を盛り込んで作ったものです。その問題集が入試のための参考書になっている現状を考えると、小学校入試は極めてまともな問題を出す試験であると言えます。基礎学習のための問題が入試で取り上げられているという現状をしっかり見ておけば、小学校入試が特別な存在ではなく、基礎教育の延長にあるということが、こうした点からも証明できるのです。「入試か - 入試でないか」という発想をやめ、基礎教育の内容として入試問題もしっかりと受け止めておくべきです。

「ひとりでとっくん365日を2回り終わりましたが、これから何を学習したらいいですか?」という類の相談が増えています。そういう子どもたちに限って基本的な考え方が身についておらず、教え込まれた解き方だけで解いていくケースが目立ちます。ですから「なぜそうなったのか」「どのように考えたのか」といった質問にはほとんど答えられません。どんな形で問われても解いていけるような力を身につけるためには、ペーパー学習だけでは限界があります。そのために、「ひとりでとっくん365日」には学習内容に合わせたカード教材「おけいこカード」も準備されていますので、これも活用してください。また、「ひとりでとっくん365日テスト」のアプリ版である「ひとりでがんばりマスター」も好評です。聞き取り練習とスピードトレーニングに効果があると思いますので、ぜひ活用してください。8月後半に予定している「ひとりでとっくん365日スクーリング」については、詳細が決まりましたらホームページに発表しますのでご覧ください。
