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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

ステップ1の学習が始まりました

第591号 2017年9月8日(金)
こぐま会代表  久野 泰可

 今年の入試まで残り2カ月足らずとなり、最後の総まとめの時期になりました。また一方で、来年秋の受験を目指す年中児の皆さまを対象とした「セブンステップスカリキュラム」による指導が、9月5日からゆりクラスで始まりました。これから来年10月末まで、1年2カ月の学習が続きます。

このセブンステップスカリキュラムによる指導に加え、11月からは学校別対策クラスも始まります。この2つが合格対策の車の両輪です。セブンステップスカリキュラムによる指導で考える力の基礎を養い、それを踏まえて、過去問学習につながる系統学習を無理なく継続することが可能になります。学習のスタートから、過去問練習をするような過ちを犯してはなりません。子どもは順序を踏んで成長し、物事を理解していきます。入試1年前から入試問題を解かせるような学習が、いかに子どもの発達を無視した無理な学習かお分かりいただきたいと思います。

セブンステップスカリキュラムによる1年間の学習は、6つの領域で構成されています。それは、「未測量」「位置表象」「数」「図形」「言語」「生活 他」です。


ステップごとに6回の授業が終わるとトレーニングが2回あり、それが終わると次のステップに進みます。こうして年長の4月までに基礎段階の学習を終え、5月の連休を挟んで応用段階の学習に移ります。応用段階の学習は7月夏休み前までに終了し、8月の集中トレーニングでは、夏休みの成果を総合問題でチェックするようにしています。


9月になると、最後のステップであるステップ7の学習に入ります。難しい問題は9月いっぱいまでとし、10月は領域ごとに最後のまとめをします。子どもは1年間の学習で大きく成長します。その結果、実際の入試に出される問題(過去問)が自分の力で解けるようになっていきます。受験対策とはいえ、こうした教育の原理原則を踏まえた指導をしていかないと、子どもに本当の学力は身に付きませんし、今入試全体で、幼児期の基礎教育として私たちが構築したKUNOメソッドの学習領域から多くの問題が出題されています。そこで求められている能力は、

1. 指示をしっかり聞き取り理解する力
2. 指示に基づいて作業して答えを導き出す力
3. 論理的思考を身につけ、複合問題が解ける能力
4. 考え方の根拠を自分の言葉で表現する能力(個別テスト)

こうした力は、何も入試だけで求められているわけではありません。小学校入学から始まる教科学習の基礎として、どれも大事な力です。入試問題自体がこのように変化しているのに、相変わらず毎日何十枚ものペーパーをこなす練習は、今の時代にそぐわない入試対策と言えるでしょう。学校側もそんな薄っぺらな能力を求めてはいません。メッキが剥げれば使い物にならない付け焼刃の能力ではなく、きちんとした「考える力」を身につけた子どもを求めています。最近の入試問題を見れば、明らかに20年前とは違うということに気付くはずです。「事物教育」や「対話教育」が必要なのは、そうした最近の傾向を見れば見るほど、誰もが納得のいくところだと思います。これからの系統的な積み上げ学習によって、入試で求められている「考える力」を身につけなければなりません。その学習が今週から始まったということで、年中児の皆さまもいよいよ受験対策のスタートを切ったということになります。焦らず、着実に進めていくことが大事です。

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