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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

ひとりでとっくん365日テストがアプリになりました

第564号 2017年2月3日(金)
こぐま会代表  久野 泰可

 こぐま会で発行している問題集の中で一番人気の「ひとりでとっくん365日」のテストが、1月31日、アプリ「ひとりでがんばりマスター!」になって登場しました(ひとりでとっくん365日(全12冊)は、学習の区切りごとにテスト(全4冊)が用意されています)。アプリ化に当たって3年前から準備を進めていたものです。このアプリは、撮り下ろしの講義動画などとセットになった親子で学べる幼児教育パッケージ 「gacco de こぐま会 ~がんばりマスター!~」としても販売されます。
※「gacco de こぐま会 ~がんばりマスター!~」は、ドコモgaccoで昨年10月に発足したL3(エル・キューブ)プロジェクトの第1弾です。gaccoの無料講座として、同じく昨年3月~4月に開講していた「幼児教育に新しい風を」も、今回のプロジェクトに合わせて再開講しています。今年の秋には、アニメを使った通信教育サービス「がんばりマスター! 忍者ふでまる」も始まります。

最近いろいろな学習の場面でタブレットが使われていますが、その使用をめぐっては賛否両論あり、いろいろ議論されています。特に幼児の場合、健康上の理由も含め意見の分かれるところです。事物教育を理念とするこぐま会でも、何の経験もないまま最初からタブレットで学習することはよいことだとは思っていません。あくまで一連の学習過程の一つの方法であり、それがすべてではないと考えています。対面での授業をどこかに絡ませないと、幼児期の教育としてはふさわしくありません。ですから今回のアプリ化を巡っても、そうした議論を十分したうえで制作に同意し、メソッドを提供しました。その議論で確認したことは、
  1. できるだけ子どもの生活や遊びを想起できる内容にすること
  2. アプリで学習した内容を、できるだけ事物体験につなげてもらうようにすること
  3. 一つ一つの問題の意図をできるだけ詳しく保護者に伝え、間違えた場合には事物体験にまで戻れるようにアドバイスすること
  4. 可能であれば、具体物を使った学習に結び付けること
要するにタブレットだけで完結するようなものにせず、常に事物教育・対面学習と結び付けながら使えるような学習システムをつくるということです。

「ひとりでとっくんシリーズ」は、私が現場で30年以上指導しながらつくったものであり、常に修正を繰り返しながら、子どもの理解度に合わせて基礎から応用へと組み立てています。その問題集づくりの背景には、「教科前基礎教育」「事物教育」「対話教育」の3つの理念が生かされています。多くの問題集が、子どもの存在抜きの大人の発想でつくられていますが、「ひとりでとっくんシリーズ」には常に子どもの存在が前提にあります。この問題集をベースとする「ひとりでとっくん365日」は、1年間のこぐま会の指導の順序に沿って作成され、間違えた場合のフォローが保護者向けの学習手引きで説明されています。確固とした指導理念の上につくられた問題集のアプリ化ですから、子どもたちにとっても取り組みやすい順序に構成されているはずです。

特に、これまで「ひとりでとっくんシリーズ」で学習されてきた皆さまにとっては、理解度のチェックに役立つはずです。制作側の想いがどれだけ表現され保護者の皆さまに届けられるのか、多少不安はありますが、これまでのタブレット学習とは一線を画した、画期的な教材を送り出すことができたと思っています。秋から本格配信するアニメを使った通信教育「がんばりマスター!忍者ふでまる」とともに、ぜひ活用してください。

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