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週刊こぐま通信
「最新入試問題で求められているものは何か?」

言語:言葉の理解(青山学院初等部)

第5号 2005/06/16(Thu)
齋藤 洋
言語:言葉の理解(2005年度 青山)
  • 「かえる」はどういう意味ですか。と考えさせて、いろいろな場合について言語化する。
    家に帰る。振り返る。ひっくり返る。取り替える。反り返る。

 言語の問題は、知識の量のように思われがちですが、そうではありません。確かに、知っている言葉が多ければ多いほどよいのですが、その言葉がどんな意味を持っているのかは、経験と一緒になっていなければ本当の理解とは言えません。

 この問題は、「かえる」ということばが持っている大きな意味、「反転する」ということを元に、様々な「かえる」という言葉の入った表現を、自分の経験の中から思い出させようとしています。なんだか中学校受験の国語の問題のようにも感じますが、実際は幼児も盛んに使っている言葉です。そこに注目させていないだけです。そんなに大それた問題として出題しているわけではなく、「言葉遊び」として出題していると思われます。それでも、「かえる」という言葉の一つの意味だけに固執するのではなく、そこからいろいろな言葉を考えるというのは、かなり柔軟な思考力が必要になります。それでもやや難しいものなので、易しい学習方法から紹介しましょう。

 言葉遊びの中に、ある言葉の中に含まれる、別の言葉を探すものがあります。例えば、次のようなものです。

「ぼうし」の中に「うし」
「かばん」の中に「かば」
「ぞうきん」の中に「ぞう」・・・

 自分の名前の中には何が隠れているか探してみるのもいいでしょう。このような遊びをたくさんしていくことで、言葉に対して柔軟に構えることができるようになり、発音は違ってもいろいろな音の組み合わせから、ものの名前をイメージできるようになります。

 駄洒落ばかり言っている子がいます。そのような子は、言葉の問題に強い子が多いことも確かです。うまく導いてあげると、言葉に限らず、たくましく能力を伸ばしていける場合が多いので、うるさいからと叱ったり、煙たがらずに聞いてあげましょう。お父さんの駄洒落も、役にたつかもしれません。

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