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週刊こぐま通信
「代表のコラム」

「合格」をゴールとしない基礎教育

第946号 2026年4月15日(水)
こぐま会代表  久野 泰可
 こぐま会は4月11日に創立43周年を迎えました。私自身は前の組織での11年間の実践を含めれば、54年間幼児教育の現場に携わってきたことになります。こぐま会はもともと小学校受験や幼稚園受験だけを目的にした幼児教室ではなく、幼児期の基礎教育の在り方を実践を通して追究し、幼小一貫の理念で3歳から小学校3年生までの基礎教育を実践してきました。その中で、多くの幼児向け教材や、考える力を育てる「KUNOメソッド」を開発してきました。民間の教育機関はどうしても「受験」を避けて通ることができませんが、こぐま会では受験対策の教育といえども形を教え込む指導ではなく、事物教育と対話教育を指導理念とした基礎教育を実践してきました。
時代の流れの中で、小学校受験を取り巻く環境が大きく変わった結果、タイパ・コスパに象徴されるように、受験が「合格させるためのビジネス」となり、あるべき幼児教育の原理原則から大きく逸脱した指導がまかり通っている現状は、とても残念なことです。以前から、過去問を毎日50枚やれば合格できるといったペーパー主義の間違った詰め込み教育は塾業界で行われていましたが、ここ10年、小学校受験をビジネスチャンスと捉えて多くの企業が参入してきています。その影響で、これまで多くの指導者が長い時間をかけて培い、守り続けてきた小学校受験教育の在り方が大きく変容しています。こうした状況を憂えているのは私だけではありません。またそれだけではなく、間違った情報を流し、受験生の保護者を不安にさせて教室に導くといった集客方法がとられている現状は、由々しき事態です。
子どもの未来のために、「合格」をゴールにしてはなりません。受験に向けた教育であっても、そのあとに始まる学校での教科学習を支える素地をしっかり作るための基礎教育として考えなければなりません。合格した後、小学校で学ぶ意欲をなくしてしまう子が大勢いるということも学校関係者から聞いています。何のための受験か、何のための勉強かを保護者さまにはしっかり考えていただきたいと思います。間違った受験教育は、合格と引き換えに子どもの学ぶ意欲を奪い取ってしまいます。初めての学びが、つらく、苦しいものであったなら、将来の教科学習の学びにつながる「学ぶ楽しさ」を伝えることはできません。これから小学校受験を目指す保護者の皆さまにお願いしたいのは、「正確な情報を得ること」、そして「ご家庭の考え方をしっかり持つこと」・・・そうでないと情報過多の今の時代に、間違った受験ビジネスに巻き込まれてしまいます。受験といえども大事な幼児期の教育です。将来の学びの基礎をしっかり身につける教育であってほしいと思います。受験ですから「合格」を目指すのは当然ですが、その「合格」がゴールであってはなりません。教科学習の学びのスタートとして「合格」を目指していただきたい。そのためにどんな内容と方法で受験対策を取るのが子どもにとって一番良いのか、もう一度考えてみてください。
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