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週刊こぐま通信
「代表のコラム」

がんばれ受験生 (5)
一番良い状態で試験を迎えられるように

第909号 2024年10月18日(金)
こぐま会代表  久野 泰可

 首都圏の入試は、すでに試験が終わり結果発表も済んだ学校もあります。また、神奈川県の入試は来週火曜日から始まります。都内の入試は11月1日からですが、すでに面接試験は始まっており、いよいよ入試本番です。試験を一番良い状態で迎えるためには、これから10日間あまりの過ごし方が大事です。特別なことはしないで、普段通りの生活をしてください。幼稚園・保育園を休ませたり、勉強する時間を普段の倍にしたり、行動観察でのふるまい方や面接での答え方を教え込むようなことは、かえってマイナスです。

これまでの経験を踏まえ、残り10日間の対策をお伝えしましょう。
  1. 季節の変わり目です。健康管理をしっかりし、万全な体調で試験を迎えられるようにしてください。試験当日に熱を出す子がこれまでも大勢みられました
  2. 心の健康管理も大事です。自信を無くすような言動は慎んでください。そのためには入試当日まで淡々と普段の生活を続け、基礎学力の点検に力を入れてください
  3. 指示の聞き取りが1回でできるかどうか。そのために、話の内容理解の問題は毎日行ってください
  4. 数に対する感覚を無くさないために、数の暗算トレーニングは、毎日5分でもいいので欠かさず行うようにしてください
  5. 手先の巧緻性は、身近なものを使って最後の点検をしてください。ひもが決め手になりそうです
  6. 作業する力が求められます。じゃんけんの勝ち負け表を読んで答えを導きだしたり、飛び石移動のように、二者・三者の動きを最後まであきらめず作業したりできるよう、もう一度確認してください
  7. 「回転」の絡んだ問題や、あらゆる領域における「逆思考」が問題を難しくしていることは、以前述べたとおりです。法則性の理解の問題を含めもう一度確認してください
  8. 行動観察は、あれもいけない、これもいけない・・・と伝えるのではなく、楽しく参加できるよう雰囲気づくりが必要です。行動観察はお行儀のチェックではありません。物事に積極的にかかわる主体性が問われます。その意味で、行動観察はありのままの自分を表現できるよう自然体で臨むことが大事です。演技ではありません。型を教え込んで受け答えの練習をしても、それは本番では使えません。なぜなら、いろいろな条件が重なって、想定通りにいかないことが多いからです。また、型を教え込まれた子どもは臨機応変に状況対応ができず、教え込まれた対応はすぐに学校側に見抜かれてしまいます

以上、これまでの経験を踏まえ大切な対策についてお伝えしましたが、ともかくこれからは、体と心のコンディション作りが課題です。あれもこれもと心配になることが多いことと思いますが、特別なことをしないよう、毎日をどう過ごすのが我が子にとって試験日を一番いい状態で迎えられるかをシュミレーションしてみてください。


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