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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

たくさんのご感想をいただき、ありがとうございました

第774号 2021年7月2日(金)
こぐま会代表  久野 泰可

 5月に引き続き、6月27日に「幼児期の基礎教育と小学校受験」というテーマで、オンライン講演会を実施いたしました。今回も600名ほどの方にお申し込みをいただき、ありがとうございました。5月に行った講演会は、特に小学校受験をテーマとしたものではありませんでしたが、講演会後の質問の中で受験に関するご質問が多かったために、今回は受験に的を絞ったお話をさせていただきました。

今回は、4つの柱で私たちの考える正しい受験対策の在り方をお伝えしました。

1. 最近の小学校受験の傾向
50年間の入試問題の流れを総括し、どのように変化して現在の入試に至っているか、また今後どのように変化していくのかを予想しました
2. コロナ禍の入試で変化したこととしなかったこと
昨年初めて行われたコロナ禍の入試は、ペーパー問題は基本に戻り、行動観察は密をつくらないように工夫された運動系の内容が多かったことを報告しました
3. なぜ、ペーパートレーニングだけではだめなのか
昨年秋に行われた入試問題の中で、やや難しい問題をいくつか紹介し、そうした問題を解く力を身につけるためには、ペーパーだけの学習では不十分であり、事物教育と対話教育を通じて試行錯誤する時間を大切にし、自ら考える力を養うことが大事であることを具体的にお伝えしました
4. 受験のための学びが、将来の学習の基礎づくりなるように
受験は特別な訓練教育ではなく、幼児期の基礎教育を徹底する中で受け止めること、そして、その学びが将来の教科学習の基礎づくりになるように、本物の教育を行うことが大事であることをお伝えしました

私の話のあと、事前にいただいているいくつかの質問に具体的にお答えしました。予定していた時間をかなりオーバーしてしまいましたが、いただいたご質問のすべてにお答えできなかったため、今後どんな形でお答えしていくか検討中です。また、講演終了後、想像以上にたくさんのご感想をお寄せいただきました。その中のいくつかをここにご紹介いたします。

  1. 日々、ペーパーに集中しがちな準備をしておりますが、ハッとさせられる有意義な時間でした。子どもへの声がけや、気持ちに寄り添う姿勢を改めて見直さなくては、と思いました
  2. 型にはまった子は伸びない、と言う言葉が印象に残りました。つい目先の事ばかりを考えがちですが、学びの準備段階である今こそペーパーにばかりとらわれず学びの楽しさを知ってもらいたいと思いました
  3. 大変分かりやすく興味深い内容でした。 ペーパーよりもまずは事物教育など、実践していきたいと思います。 小学校受験は今の所考えていないですが、意識しているご家庭ではこんな事に取り組んで、入学以降に差が出てくるのだと感じました。受験はしなくとも、家庭で取り入れていきたい内容が盛りだくさんでした
  4. 自分が小学校受験をした30年前とは状況が変わっていることが理解でき、日々の家庭での取り組みでは、もっと遊びなどの経験を通した具体物での理解を大切にしようと思えました
  5. とても勉強になりました。小学校受験の歴史と教育改革との関連性など、あまり他では聞けない内容に感じ、理解が深まりました
  6. 大変勉強になりました。型にはまった受験対策の訓練を受けた子どもが、この時代に本当に求められるのか疑問だったので、違うことがわかってよかったです
  7. 現在の学校教育に関して、認識していたこととの違いへの驚きがありました。詰込み型の過去の学校教育からの変革が、小学校受験にもそのまま反映していることを意識して、子どもと向き合っていきたいと思います
  8. 小学校受験が将来の学力の基礎となるお話を聞けて、小学校受験は大変、かわいそうという負のイメージがなくなりました。毎回代表の熱いメッセージが聞けて、参考にしています
  9. 共働きなので、小学校受験をあきらめていましたが、今回の講演を聞き、また前向きに考えることができそうです
  10. 感銘を受け、勇気をいただきました。現在年中の娘がおり、これまで約1年間、小学校受験のための教室に通うべきか悩み続け踏み切れなかったのですが、考えが変わるきっかけをいただきました。すばらしい内容を惜しげなくお話しくださり本当にありがとうございました
  11. 今日も貴重なお話をありがとうございました。小学校受験を考えている年中児の母親です。受験をすることやその勉強について、子どもにとって意味があるのかどうか、負担が大きいのではないかと不安に思っていましたが、前回と今回のお話を聞いて、受験の道を選ぶことに迷いがなくなりました。受験して合格することがもちろん結果として素晴らしいことでしょうが、その過程を大事に、意味のあるものにしていきたいと思いました。学ぶ楽しさを教えていきたいと思います
  12. 久野代表の幼児教育に対するお考えに、いたく感銘を受けました。受験対策にマイナスのイメージを持ち不安を感じておりましたが(受験対策=子どもを型にはめる)、「まともな幼児教育の先に受験がある」のお言葉を信じ、自信をもって取り組んでまいりたいと思います。その前提として、日々の家庭生活の中で、正しい方法により実践していくことが重要となりますので、今後も貴会にご指導いただきながら、取り組んでまいりたいと思います
  13. 知的好奇心が強い娘には、学習環境が整った学校に行かせたいという気持ちで、受験を考え始めましたが、子どもを求める形に寄せていかなければならない気がして、抵抗がありました。基礎教育という概念に基づいて受験につなげていくことが大事であるというお話を伺って、自分の先入観や視野の狭さに気づくことができました。学ぶ楽しさを奪うことなく、子どもに寄り添って進めていこうと思います。目の覚めるようなお話を聞かせてくださり、ありがとうございました

多くのご意見やご感想を読ませていただきまず感じたのは、「小学校受験は特別な訓練教育であり、型にはめる準備教育に抵抗があって受験することを躊躇していた」というご家庭が多いということです。今回お伝えしたように、基礎教育の充実を図り、その上に受験を目指すご家庭が増えていくことを願っています。

また今回の講演会には、教育現場にお勤めの方や幼児教室で指導にあたっている先生方にもご参加いただいたようで、以下のような感想をいただきました。

  1. 受験目的ではありませんが、私も幼児教育の仕事に携わっています。小学校受験の業界の中で、久野代表のように、しっかりした考えをもっている方はいらっしゃいません。旧態依然の考えで、小学校受験の世界に飛び込んでしまう多くの保護者に聞かせたいお話でした。こぐま会の存在は大変貴重です。全国の幼保、通信教育を通じて広めていただきたいと思います
  2. 貴重なお話、ありがとうございました。型にはまった子どもは、小学校に上がって伸びない、早期にペーパートレーニングを熱心に取り組むご家庭への警告は、本当に実感しております。私は指導側の人間ですが、間違った固定観念をお持ちの保護者の行動変容に結びつかないことが悩みでした。ご両親の考える力を育てることもこれからの幼児教育には重要かと思います。このセミナーが開講されることはとても意義のあることで感謝いたします

たくさんのご意見やご感想をお寄せいただきありがとうございました。受験を目指すご家庭の皆さまや、教育現場で指導にあたっている皆さまに、私が50年間実践してきた「考える力」教育の内容を具体的にお伝えし、皆さまが自信をもって小学校受験準備に取り組んでいただけるよう、応援していきたいと思います。


 こぐま会代表 久野泰可 オンライン講演会のご案内
「 年中9月からの受験対策 」
2021年7月24日(土) 10:00~11:00 LIVE配信!(無料)
【講演内容】
1. こぐま会 「セブンステップスカリキュラム」 について
2. 学校選択と学校別学習対策の方法について
3. 受験において合否を分けるいくつかのポイント

※ご視聴にはお申し込みが必要です
※後日録画配信はありません

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