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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

合格のための学習法(8)予想問題を考える

第66号 2006/07/21(Fri)
こぐま会代表  久野 泰可

 こぐま会は、今週から夏休みに入り、連日朝8時半から夕方6時過ぎまで、夏季講習会を行っています。夏休みの課題は、基礎学力の点検と、過去問トレーニングの2つですが、もうひとつ、予想問題のトレーニングも行う必要があります。学校ごとに出題が予想される問題は、過去に出された問題を分析していくとよくわかります。こぐま会でも学校別に「過去22年間の入試問題分析」を出していますので、ぜひご覧いただきたいと思います。ただ同じ学校でありながら、入試傾向が変わることがよくあります。傾向が変わる原因はいろいろありますが、その兆候は、まず学内に現れます。学校側が在校生に対して力を入れて教育しようとする、その観点が入試問題に波及することがよくあります。また、校長先生が変わると、問題の傾向や合否判定が変わるということもよくあります。

 予想問題を考えるには、まず過去問を分析し、その学校の傾向をしっかり分析しなくてはなりません。しかし一方で、急に傾向が変わることへの対策も考えておく必要があります。最近そうした学校がいくつかあるからです。その対策のひとつは、受験する学校の傾向に関係なく、小学校入試において出題頻度の高い問題を、しっかりとトレーニングしておくことです。また、過去に出された問題のレベルを一歩進めて難しくしたら、どのような問題になるのかも考え、練習しておかなくてはなりません。ところで、出題頻度の高い問題とは、大体次のようにまとめられます。
未測量シーソー・関係推理・つりあい・逆対応
位置表象 右手―左手・四方からの観察・地図上の移動
分類計数・一対一対応・一対多対応・包含除・等分・数の増減・数のやり取り・数の複合問題・逆思考
図形図形構成・図形分割・立体模写・対称図形・重ね図形
言語しりとり・一音一文字・動き言葉・話の内容理解・お話作り
推理並び方の法則性発見・魔法の箱・回転推理・回転移動
 こうした内容については、その学校で過去一度も出されていなくても、傾向が変わったときに出されやすい問題になります。小学校入試における典型的な問題として、練習しておくべきでしょう。予想問題を考えるひとつの手段として、例えば毎年のように「数」の問題が出題されている学校については、他の学校の「数」の問題にあたっておくことも重要です。学校間で問題の検討会などはないようですが、ある学校で出された問題が、他の学校で2~3年遅れで出されるということもよくあるからです。

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