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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

合格のための学習法(7)模擬テストの活用法

第65号 2006/07/14(Fri)
こぐま会代表  久野 泰可

 基礎段階の学習を終え、過去問を解くだけの力が身についてきたと思います。これから始まる夏休みは、基礎学力の点検と過去問を含めた難しい問題に挑戦しなくてはなりません。そして、その学習の結果をチェックする意味で、受験生の皆さんはこれからいろいろな模擬テストを受けることになると思います。入試にはつきものの「模擬テスト」ですが、これを有効に活用しないと、結果的に子どもが自信を失うことにもなりかねません。特に9月・10月に行われる模擬テストには十分な配慮が必要です。やり方次第で母子関係が悪化していく例をこれまでもたくさん見てきました。テストを受ける心構えとして、次の点には気をつけてください。

(1)  模擬テストは合格の可能性を探る意味で、偏差値や順位等の数字は必要ですが、小学校受験はいわゆる数値化された「学力」だけで合否が決まるわけではありません。その数値は、中高入試の模擬テストとは持つ意味合いが違います。そのために、順位だけにとらわれて判断すると「こんなはずではなかった」ということになりがちです。ですから、客観的に表される数字以上に大事にしてほしいのは、どこで間違え、なぜ点が取れなかったのかということの分析です。

(2)  そのためには、結果が数字だけで表される模擬テストではあまり意味がありません。ペーパーテストの結果だけでなく、個別テストや小集団テストにおいて、どこで間違えたのか、どのような答え方をしたのかなどの詳細な結果が渡されないような模擬テストでは、対策の立てようがなく、あまり意味がありません。

(3)  また、模擬テストの難易度があまり高くても低くても意味はありません。平均点が60~70点ぐらいになるようなテストが一番効果的です。入試レベルの難易度を超えた難しい問題ができないからといって、右往左往することが一番マイナスです。それが9月~10月に出ると困るのです。難しい問題を出題し、できなかった子どもを「講座」に勧誘するといったようなテストは避けてください。

 こぐま会では、6月18日と25日の2日間に渡り、「第1回 合不合判定テスト」を実施しました。こぐま会で行う最大規模のテストで、今回は460名近くの受験生が参加して行い、今週からテスト結果の返却を行っています。順位や偏差値を見るだけでなく、どのように答え、どこで間違えたのかを返却したテスト本やペーパー問題で確認してください。そして間違えたところの対策を、この夏休みにぜひ実行してください。丸をもらえた子にも、必ずどうしてそうなったのかの理由説明をさせてください。テスト結果を家庭学習に組み込まなくては、何のためのテストだったのか・・・ということになります。「第2回 合不合判定テスト」は、夏休みの学習の成果を見るために9月2日と3日に行われます。

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