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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

数 基礎17 数の多い少ない2 どちらが多い?

2008/10/31(Fri)
 数の多少については、以前に一対一対応の問題について触れました。(「今何を学習すべきか」その12 数 基礎 数の多少(一対一対応)参照)今回はペーパーにおける数の多少の問題について考えていきたいと思います。
「ひとりでとっくん5 数の多い-少ない」 の中に次のような問題があります。

どちらが多いですか。多い方のお部屋にを描いてください。 解答
上から順番に右、左、右、右、右の部屋に

 「多い-少ない」という言葉は、数以外にも連続量を比較するときに使います。水などの液体はもちろんですが、お米、小豆などの固体で粒になっているけれども、数えられない量を「連続量」といいます。それに対して、はっきりと1つ、2つと数えられる量を「分離量」といいます。分離量を比較する際には「数」が問題になります。上記の問題は、2つの数を比較して、どちらが多いかを判断します。この場合は一対一対応の方法を使わなくても、両方の数を数えていけばできます。

数の多少の問題では、「どちらが多い(少ない)ですか」という質問については数えればいいのですが、「どちらがいくつ多い(少ない)ですか」というように数の違いを求めるときは、ただ数えただけではできません。例えば、数えて片方が8個、もう一方が11個とわかっても、その差を出すときはひき算をしなくてはなりません。そこで、数の差を求めていくのに必要になってくるのは 一対一対応です。1つのものと1つのものを対応づけて余ったら、余った方がその分多いのです。具体物であれば実際にくっつけて比べてみることができます。また、ペーパーであれば、そばにあるもの同士を線結びして調べることができます。ところが上記のように部屋が離れていると線結びをすることができません。

線結びをしなくても数の差を知る一対一対応の方法はあります。片方を1つ消したら、もう一方を1つ消す方法です。順序正しくこれを行えば、数の多い方がその分だけ残ります。また、数を数える方法でもできます。まず数の少ない方を数えて、多い方をその数だけ消していきます。すると、余った数だけ残ります。これが多い数となります。

数の多少については、次のように質問の出され方がさまざまです。
  • 「どちらが多い(少ない)ですか」
  • 「どちらがいくつ多い(少ない)ですか」
  • 「同じにするにはどちらをいくつ持ってくればいいですか」
  • 「違いはいくつですか」
この設問によって答え方がまったく違いますし、違う答え方をしますと×になってしまうので注意が必要です。

最後の「違いはいくつですか」は、1番難しい聞き方です。なぜでしょう。次回はこの質問から考えていきたいと思います。

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