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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

数 基礎15 分類計数3 数の聞き取り

2008/08/07(Thu)
 前回は「分類計数」から、指定された数のものを探していく問題について考えてきましたが、今週は「数の聞き取り」についてみていきましょう。

「ひとりでとっくん16 分類計数1」 の中に次のような問題があります。

(1) リンゴのお部屋に、赤いを5個描いて、そのうち2個を塗ってください。
(2) ミカンのお部屋に、青いと黄色いを3個ずつ描いて、青い方だけ塗ってください。
(3) ブドウのお部屋に、赤いと青いを1個ずつ描いてください。
(4) バナナのお部屋に、緑の2個と、黄色いを3個描いてください。


 数を聞き取っていくことは非常に難しいことです。小学校入試においても、最終的にこうした聞き取りが正確にできるかどうかが、合否に関わってくるといっても過言ではありません。この課題もかなり難しいものがあります。ここでも求められる能力を一つ一つ考えていきましょう。

問われている要素は、色、形、数の3つです。さらに色を塗るという要素も入ってきます。ここでの設問は少しずつ難しくなっています。(1)は赤いという1種類の形だけを聞き取っていくのですが、それが(2)になると青いと黄色いの2種類になります。しかし、2種類と言っても両方ですし、数も3個ずつと同じですから、比較的考えやすいと思います。これに対して(3)は、2種類でも、赤いと青いと形を変えていますから、やや難しくなります。そして最後の(4)では、同じ2種類でも、緑の2個と黄色いを3個というように形も数も変わってきますから、難易度は相当上がってきます。しかし、入試レベルの問題においては、さらに1種類増えて、「赤いを4個と、黄色い3個と、緑のを2個描いてください」などのように、3種類の色、形、数の異なるものを聞き取っていく課題も出題されています。この様な問題でも聞き取ることができることを目標にがんばってください。そのためには、この(1)~(4)の問題のどこでできなくなっているのかということを考えて、できなかったところから1つずつしっかり聞き取れるように練習していただくといいと思います。

それでは、どのようにしたらこうした聞き取りがスムーズにできるのでしょうか。それは、イメージ化と集中力の問題だと思います。ポイントは話を聞きながら、解答用紙の該当部分に、自分でその形を頭の中に思い浮かべながら、聞いていくといいと思います。それができるためには、集中して話を聞く力が求められます。同じ子でも、しっかり聞いているときと、そうでないときとでは、出来具合に大きな差ができてきます。

こうした聞き取りの問題の練習は余り面白みのないものです。したがって、だらだらと長く問題を行うよりも、少しの問題を全部正解するつもりになって集中して取り組ませるほうがずっと効果的に練習できると思います。

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