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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

図形応用3 重ね図形(2) 折り重ねる場合

2007/01/12(Fri)
 前回は「平行移動して重ねる」重ね図形を扱いましたが、今回は、「折り重ねる」場合を考えていきたいと思います。これは、形や線の描かれた透明な板を真ん中で半分に折って重ねたときにできる形を考える課題です。 これには、下の(図1)の様に上下に折る場合と、(図2)(図3)の様に左右折りにする場合の2通りがあります。この考え方は、前回の平行移動をして重ねていく場合よりもかなり難しいものがあります。


 その難しさの原因は二つあります。ひとつは、線対称の考え方が入ってくることにあります。(図1)の形を例にとって考えて見ましょう。この二つの形を平行移動して重ねたときは、bのように2本の線はそのまま重なります。ところが折り重ねる場合は、上の線が中心線を対象の軸として線対称になるように重なってきますから、線は重ならずに、aのような×の形になります。こうした対称図形の考え方が理解できるかどうかが問題です。

 もう1つの問題点は、方向性です。(図2)と(図3)を見てください。同じ重ね図形を(図2)は左から右に、(図3)は右から左に折って重ねたものです。このように折る方向によって、できる形はまったく違ってきます。したがって、どちらからどちらに折るかをよく考えて問題を解かないと、まったく違った答えになってしまいます。

 この折り重ねる重ね図形の練習は、どんどん描いてみることが大切です。平行移動の場合と同じように、トレーシングペーパーなどの透明な紙に、(図1)のような長方形を描き、そのちょうど真ん中に点線を引きます。そして、それを折り重ねた場合を想像して、別の紙に形を描いてください。最後に、実際に折って本当にそうなるかどうかを確かめてください。そして、折り方も、上から下、下から上、左から右、右から左といろいろな場合がありますので、それぞれについて練習してください。このことにより、折り方の方向によってできる形が違ってくることを確認してください。

 これを描いていく場合のポイントは、必ず折り重ねられる方から描くと言うことです。(図2)でいえば、まず右の形を(図3)では、左の形を最初に描いてください。そして、そこに折り重ねる形や線がどのように重なってくるかを考えて、描いていってください。重なった形を選択肢の中から選んでいく問題であっても、線を書き加えて考えてください。それを繰り返し練習していくと、線を描き加えなくても考えられるようになると思います。

 「ひとりでとっくん47 重ね図形」 にはいろいろな問題が掲載されていますので、これを使って練習してください。

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