週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」図形応用2 重ね図形(1) 平行移動して重ねる場合
2007/01/05(Fri)
重ね図形は、ふたつ以上の図形を重ねてできる形を考えていく課題です。「平行移動して重ねる」「折り重ねる」の2つがありますが、今回は平行移動の場合について考えていきましょう。具体的には「透明な2枚の板に描かれた図形を平行移動して重ねたときにできた形を、選択肢の中から選んだり、描いたりする」というもので、これは「折り重ねる」に比べれば簡単ですが、この考え方が重ね図形の基本になりますから、しっかり理解していなければなりません。
図1のように比較的単純な図形を重ねていく場合は難しくはないのですが、図2のように線が複雑に入り組んでいると難しくなってきます。特に、紛らわしい選択肢がたくさんある場合は、間違えやすくなります。
そこで、重ね図形の学習では、はじめはトレーシングペーパーのような薄紙を2枚使ってそれぞれの図形を描いてください。そして、それが重なった場合を想像して、実際にその形を紙に描く練習をするとよいでしょう。描いたら、その形が合っているかどうか、薄紙に描かれたふたつの形を重ねて確かめてください。
形と形の関係、線のつながり方、形や線の接し方などあらゆる要素を考えながらていねいに描くことで、一つ一つの形の特徴をしっかりとつかむことができます。こうした練習を繰り返し行い、その後「ひとりでとっくん47 重ね図形」 を使ってぺーパーでの練習を積んでください。
平行移動の「重ね図形」の入試問題には、次のようなものがあります。
- いろいろなものの影絵が重なって描いてあり、何が重なっているかを選択肢の中から探してをつける。
- いくつもの図形が重なって描いてあり、上から2番目の図形を探して、選択肢の中から探してをつける。