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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

図形応用4 対称図形(1) 線対称

2007/01/19(Fri)
 対称図形には、二つ折りや四つ折りにした場合などがあります。今回は二つ折りの「線対称」について考えていきます。この線対称には、例えば次のように方眼を使った課題があります。

問 : 真ん中の太い線で折ったとき、左側の線が、ぴったり重なるように右側に線を描いてください。

 この問題の正解は(図1)右側の点線の形です。しかし問題に慣れていないと(図2)のように線対称ではなく、左側と同じそのままの形を右側に描いてしまいます。これは子どもにとって、かなり難しい課題です。これは、前回取り上げた「重ね図形」において「平行移動して重ねる」よりも「折り重ねる」課題のほうが難しいことからも言えます。

 それでは、どうすれば線対称の課題ができるようになるのでしょうか。それには、次のように折り紙を使って練習するといいと思います。はじめは、(図3)のように半分に折った折り紙の任意の場所にいろいろな切込みを入れて形を切り抜き、それを開いたときにできる形を楽しむことから始めます。このように偶然にできた形を観察することから、切った場所とできた形の因果関係を自然につかむことができるようになると思います。そして、今度は意図的に(図4)のように、紙の中央に○やハート形の穴を開けるには、どこをどんな形に切ったらいいかを考えてから切る練習をしてください。

 このような練習を行って「線対称」の考え方に慣れてきたら、(図1)のような方眼を使った対称図形も間違えることなく描けるようになると思います。これも通常の方眼図形の場合であれば、見本の点(線と線の交点)と描いていく点をそのまま対応づけて考えればいいのですが、対称図形の場合は、中央の線(対応軸)から同じ距離にある点を探していかなくてはなりません。これを探せるかどうかが線対称の図形を描いていく際のポイントです。そして、通常の方眼図形の課題と同様、次の点を意識しながら、すばやく正確に形を捉えていかなくてはなりません。

 こうした問題は、「ひとりでとっくん39 線対称」 にいろいろと掲載されていますので、これをくりかえし練習して正しく描けるようにしてください。

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