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週刊こぐま通信
「学習相談Q&A」

【質問67】

2007年10月12日 回答
受験生の皆さまの学習相談に、こぐま会室長がお応えします。

 先週総まとめをした「言語領域」の課題の中で、どんな問題に気をつけておけばよいでしょうか。

 言語領域の出題は、大きく3つに分けられます。それは、聞く力を問う「話の内容理解」・話す力を問う「お話づくり」そして、日本語の理解について問う「言葉の理解」の3つです。
話の内容理解は、どの学校でも必ず出されると考えておいてください。単なる言語領域の問題というより、すべての教科を支える「聞く力」の習得は、小学校生活を送るためのレディネスとして大変重要なものです。また、最近文部科学省が国語を学習の基本に据え、話す力の重要性に着目していますから、「お話づくり」のような課題はこれまでよりも重視されていくはずです。

言葉の理解に関する問題は、「しりとり」に象徴されるように、難問化がますます進んでいくはずです。ペーパーで出題可能な問題だけに、これまでと違った問題を学校側が出すとすれば、難問化は避けられません。また、一音一文字を筆頭に、入試で扱う問題が多様化してきました。同頭音・同尾音・しりとり・動詞の理解・形容詞の理解・副詞の理解・助詞の理解等、将来の文法につながる内容はすべて出題されると考えておいたほうが良いと思います。

書く力や読む力に関する問題は、小学校入試では基本的には出題されません。これは取り決めがあるわけではなく、暗黙の了解ということだと思いますが、2、3の学校では、文字を読ませて仲間はずれの問題等を出しているところもあるようです。これまでは、絵を幾つか並べてその中から仲間はずれを探させていた問題が、「りんご・みかん・きゅうり・なす」と文字が書いてあり、その中から仲間はずれを探させる問題へと変化しているのです。文字を読むことはほとんど子ができますから、そうした問題が仮に出たとしても、あわてることはありませんが、それが一般化されることは当面はないと思います。

最近の傾向で注意しておかなくてはならないのは、話の内容理解の設問が多様化されているということと、しりとりの問題が極端に難しくなってきているという点です。話の内容理解の中に、数の操作や地図上の移動・三者関係の推理など、これまでは単独で他の領域の問題として出されていたものが、聞く力を試す意味で、話の内容理解の中に入り込んできています。また、最初も最後も指定がなく、なおかつ使わない余分なものが入り込んでいる「しりとり」をさせる学校が増えてきました。

また、作文教育との兼ね合いから、動きを表す言葉や様子を表す言葉についての理解を求める問題が増えてきたのも要注意です。

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