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週刊こぐま通信
「学習相談Q&A」

【質問38】

2007年6月22日 回答
受験生の皆さまの学習相談に、こぐま会室長がお応えします。

 聖心女子学院を第1希望にしているものですが、この夏休みはどんな点に力を入れて学習したら良いのでしょうか。

 来年100周年を迎える聖心は、現校長で7回目の入試になります。ホームページ上にも書かれているように、100周年を機に「再創立」を目指し、さまざまな改革に着手するようです。その中の一つとして、今年受験する子どもたちが中学校に進級する年から中学校入試をやめ、それを前提として、初等科から高等科までの一貫教育をより徹底して行うようです。

 こうした点を考えると、今年の入試は、これまでの流れを引き継ぎ、「学力重視」の入試になることが予想されます。中学校入試を行わないことに対し、受験生の保護者から「学力はどう保証されるのか」と、懸念する声があがっています。小学校入試が高校までの唯一の入学試験ということになれば、将来の学習活動をしっかり受け止められる子を、初等科の入試でしっかりと選抜することが容易に想像されます。そうした点を踏まえた、入試対策が必要だと思います。

 さまざまな変遷があったこの学校の入試も、現校長になってからは、学力重視の実力主義になり、問題も年々難しくなっています。従来から毎年出題されていた問題が出されなくなった反面、これまでほとんど出題されなかった単元から毎年のように新しい問題が出され、それもかなり難しい形で出題されています。こうした流れは今後も続くと思われます。そうした前提に立てば、過去問の練習だけでなく、小学校入試で問われている全領域の課題を、きちんと理解させておかなくてはなりません。

 しかもこの学校の入試の特徴は、話の内容理解の形をとりながら、未測量の問題や位置表象・数の問題など、あらゆる領域の理解度を求めているように、お話を集中して聞けるかどうかを、小学校の学習活動に最も必要とされる「レディネス」と考えていることです。行動観察が指示行動中心の内容であることもあわせて考えると、この学校が求めている子ども像がはっきりしてきます。

 数と言語がテストの中心になることははっきりしていますが、前述したとおり、毎年新しい問題が工夫されて出されていることを考えると、全領域を万遍なくこなしておくことが大事です。特に、数の問題が話の内容理解の中で問われることを考えると、暗算能力を相当高めておかなくてはなりません。

 入試対策の最大の山場である夏休みにすべき課題が何かは、おのずからはっきりしてきますが、各領域ごとのポイントを次に列挙しますので、参考にしてください。

未測量言葉による関係推理  シーソー  逆対応
位置表象位置の移動  四方からの観察  地図上の移動
分類計数  一対一対応  数の多少  数の合成  数の構成  数の増減
一対多対応  包含除 等分 数の複合問題
図形図形模写(平面・立体) 欠所補完  秘密袋 線対称 重ね図形
言語話の内容理解  しりとり 一音一文字
その他手先の巧緻性  紙製作  見本製作 課題画  動物模倣  模倣体操
体操座り・インタビュー

 また、夏休みにぜひ実行していただきたいのは、「ラジオ体操」に参加することと「絵日記」をつけることです。この2つは、聖心の入試対策を考える上で、絶対にはずせない課題です。また、ペーパー学習の合間に、手先の巧緻性や紙製作の課題も取り入れ、気分転換もかねた入試対策を実行してください。

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