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週刊こぐま通信
「何をどう学習したらよいのか」

【質問42】

2008年10月17日 回答
受験生の皆さまの学習相談に、こぐま会室長がお応えします。

入試間近になると、あれもこれも心配になり落ち着きません。何を学習したらよいのかアドバイスをお願いします。

 入試直前になると、あれもこれも心配になって、これまでの倍以上の時間を学習に費やす方が多く見られますが、これはかえって逆効果です。子どもの自信を奪いかねないし、プレッシャーをかけ続けることになるからです。入試間近の学習課題は、「自信を持たせて試験場に送り込むためにどうするか」です。それなのに、たくさんの課題に取り組ませ、できないとなるといらいらして、その感情を子どもにぶつけるのではかえってマイナスです。
入試2週間前に、難しい問題に挑戦しても、身につくだけの時間が足りません。それよりも、これまで学習して身につけてきたことを、どんな形で質問されても答えていけるよう、より確実にすることの方が大事です。入試問題の8割は基本問題です。2割の応用問題のために直前になってあれもこれも手を出すようでは、子どもを混乱させるだけです。

入試直前の学習のために、会員の皆さんには日付を記した問題集が渡っていると思いますので、それを確実にこなしてください。また、夏休みにお渡しした基本学習ボードを直前に2回ほど繰り返してください。会員でない方は、領域別毎日トレーニングを使って入試直前の最後のまとめをしてください。

もうひとつ大事なことがあります。それは「聞きとり」に関するトレーニングです。本試験で子どもたちが一番戸惑うのは、一度も見たことのないペーパーです。おそらく、ほとんどの入試問題は子どもたちがそれまでに取り組んだことのない問題だと思います。それだけ学校側も工夫しているからです。しかし、問題の意図はそれほど大きく変わっているわけではありません。外目には違った問題のように映っても、そこで求められる思考法はほとんど同じということも少なくありません。ですから、問題の意図をしっかりつかめればできない問題ではないのです。その問題の意図を素早く正確にキャッチできるかどうかが、合否の分かれ目になるといっても過言ではありません。ですから、問題の聞き取り練習ということが、最後のまとめの最大の課題になるのです。どうするか。それは、これまで学習してきたテキストをもう一度出してきて、間違えていた課題の設問を読み上げ、「どんな問題だったの」「何を聞かれたの」「何を答えたらいいの」というように、設問の意図に関する質問をして、それを本人の口から説明させることです。問題の意図がうまくキャッチできていなかったら、説明などできません。入試直前に効果的に行う学習法は、この設問の意味の理解に焦点を当てたトレーニングです。過去問の資料にあたり、その学校で出された問題の設問に注目してそれを読みあげ、子どもに問いかける方法を試みてください。できない問題のほとんどは、その時点でチェックできるはずです。これが直前の効果的な学習法です。

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