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週刊こぐま通信
「何をどう学習したらよいのか」

【質問38】

2008年09月19日 回答
受験生の皆さまの学習相談に、こぐま会室長がお応えします。

入試が近くなりましたが、言語領域のまとめをどのようにしたらよいでしょうか。

 言語領域の問題の中で、必ず出される問題は「話の内容理解」です。最近は、従来の4つの基本的な質問、すなわち、登場人物・順序・数・登場人物の行為のほかにさまざまな質問がなされ、いまやどんな質問が出されてもおかしくない時代になりました。その背景には「人の話をしっかり聞けるかどうか」という、入学前の子どもにとって一番大事な観点が求められています。聞く力の代表として、この「話の内容理解」は、毎日1題でも結構ですから練習してください。

もうひとつの大事な課題である「話す力」の基礎は、「お話しづくり」に代表されますが、テスト形式の制限によって、こうした課題ができない学校もあります。しかし、今の子どもたちにとって一番欠けている能力ですから、お話づくりの形式をとらなくても、自分の考えや感じ方を言葉を介して表現させることは、あらゆる場面で求められてくるはずです。「二者の異同」や「事物の説明」に見られるように、説明する力を求める学校もあります。
この「話の内容理解」と「お話しづくり」を軸に、もうひとつの観点として「言葉の理解」に関する問題があります。将来の文法学習を考えれば自ずと整理できますが、名詞を中心とした、一音一文字・同頭音・同尾音・しりとり、そして形容詞としての反対言葉、動きを表す言葉(動詞)・様子を表す言葉なども出題されます。特に多いのは「しりとり」です。その中でも一番難しいのは、はじめ・終わりの指定もなく、枝分かれしていて使わない言葉が入っていて、なおかつ一番長くつながるように・・・・といった条件がついた問題です。後ろにつなげていけば良い「言葉遊び」が、論理が介在するととてつもなく難しい問題に変化します。

言語領域の問題は、練習した同じ問題が出されることはまずありませんから、パターン化した指導では意味はありません。具体的な問題にひとつひとつあたりながら、その問題を通してどんな能力を身につけるかを考え、1枚のペーパーを大事に、深く学習することが大事です。

聞く力・話す力・言葉の理解の3つの観点に絞り、いろいろな学校の具体的な入試問題にあたるのが、一番効果的な直前対策になると思います。

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