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週刊こぐま通信
「何をどう学習したらよいのか」

【質問36】

2008年08月07日 回答
受験生の皆さまの学習相談に、こぐま会室長がお応えします。

数の領域について、この夏休みにやっておくべき難問対策は何ですか。

入試問題の中で、一番多く出されるのは、数に関する問題です。将来の算数科につながる内容ですから、足し算・引き算・かけ算・わり算の基礎となる内容だと考えれば、おのずから学習すべきことはわかります。しかし、小学校の内容と違って、数だけを操作し、いわゆる計算力が求められているわけではありません。遊びや生活の中における数の変化を、お話やペーパー化された場面を通して考えなくてはなりません。その結果、分類計数や同数発見のように数を正確に数えることに重きを置いた問題から、「交換」や「数のやりとり」のように、論理性が求められる問題まで、幅広く出題されています。受験される学校によって、出題傾向がありますが、全体の傾向として、ペーパーの枚数が少なくなった分、一問一問は難しくなってきています。単純な練習で、解ける問題は少なくなり、「考える力」が求められる問題が増えてきています。

数領域の問題の中で、入試を直前に控えた今の時期でも、理解力に差が出る問題がいくつかあります。難問だからこそ、出来―不出来の差が出るのは当然ですが、それをこの夏に解決しておかなくてはなりません。夏休みに行っている各種講習会で見られた子どもたちの様子も踏まえて、その課題が何かをお伝えしましょう。

イ) 数の逆思考
途中の数が抜けた問題で、最後にわかる数から逆に戻って抜けた数を見つけ出す。
+2=6  10-=7  6+-3=7  +4-2=7
のように、の部分の抜けた数を、お話を聞き、逆に戻して考えていく。

ロ) 数の複合問題
数の増減と一対多対応のように、一度答えを出し、その答えに基づいて違う数の操作を行う。

ハ) 数のやりとり
違う数をやりとりして同数にする問題と同じ数からスタートしてやりとりした結果の数の違いを考える。

ニ) 交換のように「一対多対応」を応用した問題
約束に基づき、あるものとあるものを交換する。置き換えを伴う交換が難しい。

ホ) お話によって場面を変化し、その変化した数で新たな問題に取り組む
ペーパーに描かれたある場面のそれぞれの数を、話によって変化させ、変化した状態でいろいろな数の操作をさせる。

ヘ) 長い話を聞き、その中における数の変化について、質問に答える
話の内容理解の形式をとった、新しい形の出題。話の中における数の変化をとらえ、さまざまな数の操作をさせる。今後増えていくと考えられる。

この他にも、たくさんの課題がありますが、上記課題は相当差のつく問題ですので、この夏休みにぜひ挑戦してみてください。9月後半からは、基本問題の総点検に取り組み、自信を持って本試験に臨んでください。

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