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週刊こぐま通信
「何をどう学習したらよいのか」

【質問35】

2008年08月01日 回答
受験生の皆さまの学習相談に、こぐま会室長がお応えします。

位置表象の領域で、この夏休みに解決しておくべき難問は何でしょうか。

位置表象の領域も、未測量同様入試ではあまり多く出題されません。しかし、出されると左右関係が絡む問題を中心に、かなり難しい問題となります。
前後・上下・左右を基本の位置関係とすれば、その組み合わせである、上下左右関係の理解(方眼上の位置)や、前後左右関係の理解(四方からの観察)などが難しい課題として出されます。このほかには、地図上の移動を中心とした「移動」に関する問題も多く出されています。

位置表象に関する課題の中で、難しいとされる課題には必ず「左右関係」の理解が絡んでいます。それも、自分から見た左右だけでなく、自分以外の人から見た左右関係が問われます。四方からの観察では、反対からの見え方をイメージできるかどうか、また地図上の移動では、交差点の曲がり方について、向かい合わせの人の曲がり方が、自分とは左右逆になるということの理解ができるかどうかです。物事を論理的に考えることができるかどうかのひとつに、視点を変えて関係をみることができるかどうかという点がありますが、四方からの観察や地図上の移動においては、まさしく、視点を変えて位置関係を判断できるかどうかが問われています。位置の学習を通して論理を育てるというのは、こうした内容があるからです。

移動に関しては「地図上の移動」を中心に、「方眼上の移動」や「飛び石移動」があります。方眼上の移動には、言葉による移動と音の約束による移動があります。また、飛び石移動は、すごろくのように、前後に移動するのですが、移動の仕方がそれぞれ異なっており、1回に2つ飛んだり、3つ飛んだりするものが混ざった課題をしっかり作業できるかどうかが問われます。その中で、追いついたり、出会ったりする問題が設定され、中には「旅人算的発想」が必要になる場合も出てきます。

こうした問題を解決するために、夏休みに、もう一度次の点をチェックしてください。

 1. 自分の右手・左手、相手の右手・左手を判別できる
 2. 交差点への4つの入り方から、右に曲がる場合と左に曲がる場合をすばやく処理できる
 3. 方眼上を指示された通りに動くことができる
 4. 具体物やつみ木の反対側からの見え方を、その場に行かないで実際に描いてみる
 5. 地図上をお話のとおりに移動する

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