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週刊こぐま通信
「何をどう学習したらよいのか」

【質問17】

2008年03月07日 回答
受験生の皆さまの学習相談に、こぐま会室長がお応えします。

点図形があまり得意ではありません。どんな点に気をつけて練習したら良いでしょうか。

 点図形は、昔からある典型的な入試問題ですが、パターン化した練習で解決可能な課題のため、最近ではあまり多く出されることはなくなりました。しかし、位置の認識と図形模写の課題が同時に問われる問題のため、図形学習の基礎として、しっかりできるようにならなくてはなりません。運筆訓練のひとつとしても、大事な課題です。
ところで、点図形の難易度を決めるのは何でしょうか。点の数が多いほうが難しいのですが、必ずしもそれだけでは決まりません。お手本の形の中に、どれだけ斜めの線が使ってあるかで難易度は決まります。ですから、点の数が少なくても斜めの線がたくさん使われている形のほうが難しくなるという現象が起こります。
斜めの線が難しいのは、点図形だけの問題ではありません。これは図形模写全体を通して言えることです。なぜひし形が難しいのか。なぜ立方体の模写が難しいのか。その最大の理由が「斜めの線の模写」の難しさにあるのです。

ですから、点図形を含めた模写の練習の前に、斜めの線の理解についての学習をします。たとえば、画用紙上に2点を決めます。それをたとえば動物の家とします。くまの家からウサギの家まで、まっすぐに模型の木を並べる課題を出すと、斜めにまっすぐ並べるのは相当苦労します。そうした学習の後、今度はまっすぐな線を2点間で引く練習をします。縦や横にはまっすぐに引けても、斜めにまっすぐ書くのは相当難しい課題になります。
難易度を決める要素が、点の数だけでなく、斜めの線の難しさも念頭において、練習してください。

5×5や7×7の方眼状の点を使った課題が一般的ですが、それ以外にも応用された問題がありますので、気をつけてください。
  1. 対称図形と点図形の複合問題(折り曲げたとき、ちょうど重なるように左半分を書く)
  2. 重ね図形と点図形の複合問題(重ね点図形)
  3. 点を通らない曲線点図形
  4. 点図形形式の立体模写

基本的な点図形が出ない分、他の領域の学習課題と結びついた応用的な点図形は今後も形を変え、いろいろ出題されていくと思います。

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