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週刊こぐま通信
「何をどう学習したらよいのか」

【質問15】

2008年02月22日 回答
受験生の皆さまの学習相談に、こぐま会室長がお応えします。

方眼上の位置の学習は位置表象領域の大事な課題だと思いますが、方眼を使った入試問題にはほかにどんなものがあるのでしょうか。

 ばらクラス第14週で学習した「方眼上の位置」の学習は、方眼上のある一つの場所がどこであるかを「下から何番目の右から何番目」というように言語化する課題でした。上下と左右が関係しますので「上下左右関係の理解」とも呼んでいます。入試でも、

 7×7方眼の上から2番目、右から3番目にオレンジのをかく(東京女学館)

というような形で出されています。この他にも方眼を使った課題はたくさんあります。入試対策という側面だけでなく、入学後の算数科の中でも方眼はいろいろ使われていくはずですので、ぜひ今のうちから慣れておいてください。

入試に絡む典型的な問題は次のようなものです。

  1. 方眼上の位置の対応
    方眼上の同じ位置に形をかいたり色を塗ったりする

  2. 方眼上の位置
    方眼上のある場所がどこであるかを説明する

  3. 方眼上の位置の記憶
    方眼上の位置を記憶する(3×3方眼を使うことが多い)

  4. 方眼上の位置移動
    方眼上を指示どおりに移動する(言葉の指示や・音の約束で移動する)

  5. 方眼図形
    方眼を使って見本と同じ形を描く

  6. 方眼を使った対称図形
    線対称になるように、半分の形を方眼を使って描く

  7. 二重分類
    縦軸の仲間にも入り横軸の仲間にも入るものを探す

  8. 方眼を使った総合―分析
    縦軸の要素と横軸の要素を総合して新しいものをつくる
    たとえば横軸に色をとり縦軸に形をとって、どの部屋にどんな色のどんな形ができるかを考える。また、縦軸に主語をとり横軸に述語をとり、指定の部屋にどんな文章ができるかを考える。

二重分類や方眼を使った総合分析は、方眼の特質である「縦軸 - 横軸の交差」という点を正面に据えた問題で、2つの要素を統合するという考え方が求められています。単なる位置表象の問題としてではなく、概念形成の方法である「総合 - 分析」の練習に、方眼が使われているのです。

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