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週刊こぐま通信
「何をどう学習したらよいのか」

【質問13】

2008年02月08日 回答
受験生の皆さまの学習相談に、こぐま会室長がお応えします。

鏡映像の課題は、いろいろな問題が出題可能であり、大人でも解けないような難しい問題も、模擬テストなどでよく出されると聞きます。どこまで難しい問題が理解できれば良いのか、教えてください。

 鏡映像に関する入試問題には次のような問題が出されています。

  1. 鏡に向かって左手を上げているキューピーが、どのように映っているかを何枚かの絵カードの中から選ぶ(成城)
  2. クマ人形の向こう側の鏡には、クマがどのように映っているか丸をつける(東洋英和)
  3. 涙の形の真ん中の線の上に鏡を置いてみると、どのように見えるか答える(成城)
  4. 女の子が川に映るとどうなるか、何枚かの絵から選び丸をつける(立教女学院)

こうした問題を見る限り、極めて基本的な問題が入試で出されています。しかし、入試向けの模擬テストを見ると、大人でもすぐには理解できない難しい問題がたくさん出されています。そんな問題をやる必要はありません。わからないのが当然ですから…。大人の発想で、これでもかこれでもかと問題を難しくして模擬テストの問題を作成している人たちは何を考えているのでしょう。むずかしければどんなものでもよいという発想は、小学校入試にはあてはまりません。基本が何か応用が何かをはっきりしたうえで、基本を徹底して学習することが必要です。振り落とすための難問・奇問は、小学校入試では出されません。

鏡に関する問題は、鏡自体の問題というより、「対称図形」や「四方からの観察」の問題と関連付けて学習することが大事です。対称図形の問題との関係では、折り紙二つ折りと四つ折りの場合の違いをしっかりとらえ、特に真ん中の線で左右や上下が重なるように描く二つ折りの「線対称」の問題と鏡映像との関係をしっかりつかませておく必要があります。

また四方からの観察との関連でいえば、向かい合った人と人の間に置いてあるものが、「こちらから見たらどう見えるか」、「向こうから見たらどう見えるか」、だけでなく、「もし向こう側にいる人の横に鏡があったら、鏡にはどのように映るか」を考えさせる問題も理解できなくてはなりません。その際、鏡への映り方と、向こうにいる人がどのように見えるのかという問題とが、しっかり区別して考えられるかどうかが大事です。

このように鏡の問題は、鏡への映り方の問題だけでなく、「四方からの観察」や「対称図形」といった難しい課題との関係をしっかり押さえて学習する必要があります。

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