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週刊こぐま通信
「子どもはどこでつまずくか」(35)

立体模写は、図形模写の中でも一番難しい

2009年7月31日 回答
受験生の皆さまの学習相談に、こぐま会室長がお応えします。

【質問35】
 夏季学校別聖心クラスで行った、秘密袋に入っている立体を触索だけで模写する課題はとても難しくてできませんでした。どのような練習をしたらよいでしょうか。

 模写の課題は、将来の運筆練習につながる課題として、線の模写・平面形の模写・立体模写といろいろあります。また、知能テストの問題にもひし形の模写があるため、以前は、ひし形がどれくらい描けるかどうかがよく出題されていました。最近では、ひし形の模写が単独で出されることは少なくなってきました。その代わりに立体物を模写する課題が増えてきました。もともと20年以上も前に、国立附属小学校でよく出されていた課題ですが、立体物を模写する課題はとても難しい模写課題の一つです。斜めの線がたくさんある形ほど難しくなります。また、典型的な立方体の模写でも、見本の出し方によっても難易度が違ってきます。例えば、下の1と2では、当然2の方が難しくなります。

1. 正面が正方形なもの
2. すべて斜めの線のもの

ですから、同じ立体でも置き方によって多少難易度が違ってきますので、その点を考慮し、易しい描き方から練習する必要があります。

見本があって描くのも難しい立体模写ですが、秘密袋を使って触った形を見ないで描くという方法は、それ以上に難しい出題方法です。触った形をイメージし、今まで自分の描いてきた立体物を思い起こしながら描いていくしかないわけですから、ともかく、見本を見て描く練習を積み重ねてください。立体模写の場合、見本を見て何か知っているものをイメージしてみることも大事です。上記1の課題も何に見えるか聞いた時、「四角」という子と「箱」という子では、やはり、箱と答えた子の方が上手に描けるようです。何かに見立てるということが、難しい斜めの線を描いていく際に役立つのかもしれません。

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