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週刊こぐま通信
「子どもはどこでつまずくか」(21)

四方からの観察は、問いかけの仕方で難易度が変わる

2009年4月17日 回答
受験生の皆さまの学習相談に、こぐま会室長がお応えします。

【質問21】
 「四方からの観察」は、基本的なところは理解しているようですが、設問の仕方によって、できたりできなかったりすることがあります。どんな問いかけが難しいのでしょうか。

 「四方からの観察」は、ひとつのものを違った4つの場所で見た時の見え方をその場に行かないで考える問題です。観点を変えて物事を見る大事な課題です。一般的にこの問題は、4つの場所からの見え方が絵になって提示され、それがどの場所から見たものかを考え、人物と絵を線結びさせる形で出題されます。この基本的な出題方法では、わかりやすいところから線結びすれば、一番難しいところが仮にわからなくても残った者同士を結べばできてしまうということになります。ですから、最近はこの問題の出題形式が変わりつつあります。

(1) どこにもあてはまらない見本を入れることによって、選択肢を増やす
(2) 一番難しい見え方の場所だけを問う
(3) 選択肢の中から選ぶのではなく、一番難しいとされる場所からの見え方を自分で描いて表わす

このようにして設問を難しくし、本当に理解しているかどうかを点検します。ですから、昔からよくある設問形式(4つの場所からの見え方を線結びする)を基本としながら、それで安心してしまわないで、いろいろな設問形式で練習することが大事です。特に最近では、青山学院でよく出題されていた(3)の方法が他校でも使われるようになってきていますので、そこまではしっかり練習しておかなくてはなりません。選択肢から選ぶのではなく、自分で書き表すという方法はしっかり理解していないとできません。

四方からの観察に関する入試問題を整理すると、次のようになります。やさしいものから難しいものまでを順に列挙します。

(1) ひとつの物の4つの場所からの見え方を、4枚の絵を見て判断し、線結びさせる
(2) ひとつの物ではなく、2~3つの物の見え方を(1)と同じように判断する
(3) 4つの場所からの見え方の中で一番難しいとされる場所だけについて質問される
(4) 反対からの見え方を、自分で描き表わす。(1つのものの場合と複数の場合とでは難易度は違う)

この順序を間違えないで練習してください。特に(3)、(4)の難易度が高くなります。

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