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週刊こぐま通信
「子どもはどこでつまずくか」(15)

右手・左手の理解に混乱はつきもの

2009年2月27日 回答
受験生の皆さまの学習相談に、こぐま会室長がお応えします。

【質問15】
 自分の右手-左手の理解はしっかりしていたはずなのに、相手の右手-左手、絵に描かれた人の右手-左手の学習をし始めてから、自分の右手-左手も混乱しているようです。どのようにしたらよいのでしょうか。

 左右関係の理解に関しては、自分の「右手-左手」を学習している段階であれば何の問題もありませんが、向かい合った人の右手-左手や、絵に書かれた人の右手・左手などの問題を学習すると自分の右手-左手の理解も混乱を起こしてしまいます。また、その後「方眼上の位置」や「四方からの観察」、また、「地図上の移動」などを学習すると、なおさら混乱します。実際の場面では、自分の身を置き換えて相手の右手・左手を考えることができても、絵に描かれた人物の右手・左手については、どちらを向いているのかを含め、自分の身を置き換えにくい面があるのではないかと思います。

特に今後学習する四方からの観察や地図上の移動において、混乱に拍車がかかるのではないかと心配しています。それぞれ個別の問題の解決法はありますが、基本は実体験をさせることです。四方からの観察については、実際にひとりで4つの場所からの見え方を写生するとか、地図上の移動であれば、模型の道にミニカーなどを走らせるなど、左右が逆転する場面を意図的に作って練習する必要があります。

いろいろな課題を学習した結果、一番基本である自分の右手-左手が混乱するようでしたら、またもう一度最初に戻り、自分の右手はどちらかを確認してください。その時、左手も同時に復習すると混乱しますので、「右手はどちらか」だけ徹底してください。つまり、左手は右手ではない方・・・と置き換えるのです。右左は約束のようなものですから、同時に教えたのではやはりとっさの判断の時、間違えます。右手はどちらかを繰り返すことによって印象づけ、「左手は右手ではない方・・・・」と理解させればよいのです。

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