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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

合格のための学習法(12) 出題頻度の高い問題

第75号 2006/10/06(Fri)
こぐま会代表  久野 泰可

 都内の願書提出も終わり、受験票が郵送され始めています。受験票が届くとすぐに面接が始まり、都内の学校もいよいよ入試本番です。秋は、運動会や遠足といった行事も多く、健康管理に細心の注意を払わなくてはなりません。ご両親も願書書きから解放され、面接の対策と子どもの学習の総まとめに力を注がなくてはなりません。時間が足りなく、あっという間に本試験をむかえる結果になってしまいます。あれもこれもと抱え込みすぎると、イライラが募り、結局その影響を子どもが受けざるを得ません。ご両親が、がんばればがんばるほど、子どもにはプレッシャーがかかり、自信をなくす結果にもなりかねません。入試直前の母子関係が悪くなると、結果は明らかです。これまでと変わらぬ生活をどう続けられるかが、10月の直前学習にはとても大切なことです。噂話に足元をすくわれないよう、夏に蓄えた力を、どのように発揮させるかを考えてください。肉体的にも精神的にも健康でなければ、本試験で普段の力を発揮することはできません。その意味で、コンディション作りが10月の最大の課題です。

 ところで、最近の入試傾向を「出題ランキングベスト20」で見ると、以下のような結果になります。これは、こぐま会の会員の皆様が第1志望校に考える主要10校で、この7年間に出題された問題を、指導単元別に整理し、統計をとったものです。

1位 話の内容理解
2位 手先の巧緻性
3位 図形構成・分割
4位 数の多少
5位 位置移動
6位 課題製作
7位 分類計数
8位 常識問題
9位 一対多対応
10位 課題画
11位 数の増減
12位 分類
13位 シーソー
14位 しりとり
15位 理科的常識
16位 重ね図形
17位 一音一文字
18位 同図形発見
19位 図形模写
20位 等分

 それぞれの学校には昔からよく出される問題がありますが、最近の出題傾向を見ると、その学校でこれまであまり出されなかった新しい問題を出す傾向が強くなっています。その場合どんな問題が出されるのか。いくつかの学校を見て感じるのは、小学校入試でよく出される典型的な問題を、その学校なりに工夫して出題する傾向があります。そう考えると、上記の問題の中から出される可能性が大きいと思います。過去問のトレーニングが終了したら、小学校入試における典型的な問題を、予想問題としてまとめておくことも必要です。仮にその学校で過去一度も出されていなくても、こうした典型的な問題が突然出されてもおかしくありません。「過去一度も出ていないから」といって、学習対象から除いてしまわないようにしてください。「急に変わることがある」ということを想定した準備が必要です。

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