週刊こぐま通信
「室長のコラム」「今私たちにできること (2)」
第718号 2020年5月1日(金)
こぐま会代表 久野 泰可
こぐま会代表 久野 泰可

新型コロナウイルス感染症対策に伴う休校措置を取ってから、早3週間が過ぎました。いまだに収束の見通しが立たず、5月6日に緊急事態宣言が解除される可能性も低くなりました。休校期間の4月分の授業は、映像配信をはじめ、家庭学習をサポートするために考えられる限りの対策をとってきました。子どもたちも、慣れないリモート学習で集中できない環境を強いられているのではないかと心配しています。子どもたちとの間に心理的な距離感が生じないよう、WEB上での「おしゃべり会」も実施したいと準備しています。さまざまな活動を封じられ、普段と違う家庭生活の中で、最初の2週間ぐらいは新鮮な気持ちで取り組んできた子どもたちにも疲労の色が見え始めています。メールや電話での相談が増え、いろいろな問題を抱え始めていることが伝わってきます。それは学習に関する心配事だけでなく、外で遊べない、友だちとも関われない異常な環境の中で、子どもたちの心の成長に不安を持つご家庭が増えているということです。このような状況を踏まえ、会員の皆さまが今どんなことに困っているかをお聞かせいただく緊急アンケートを実施しました。それに対するこぐま会の考え方、取り組みについての回答を、昨日2時間ほどかけて撮影しました。それを各ご家庭にお届けする予定です。
たくさんいただいたアンケートを整理すると、大体次のような内容に分けられます。
- 1. 学習について
- 1日の学習時間、学習量について
- 今何をすればいいのか、学習計画とその進め方
- 問題を解くスピードを上げるためにどうするか
- 暗算のスピードを上げる方法
- 過去問に取り組む時期はいつからか
- 手先の巧緻性の対策をどのように取ればいいのか
- 季節の体験ができないが、どうしたらよいか
- 2. 子どものモチベーション・精神面での不安
- 学習環境が整わない
- 学校見学などでモチベーションを上げる機会がなくなった
- 周りの人とのコミュニケーションづくりをどうしたらよいか
- 今親がやれることは何か
- 3. 願書について
- いつから始めるべきか
- こぐま会の願書対策講座はいつから始まるのか
- 4. こぐま会からの学校情報提供
- こぐまクラブにある入試資料を見たい
- 例年実施している「女子校合格フェア」「共学&男子校合格フェア」に代わるものをやって欲しい
- 5. 併願校の決めかた
- 学校説明会がないので、学校情報がつかめない
- いつごろまでに併願校を決めたらいいか
- 6. 本年度の入試の変化予想
- 今年の入試はどうなると予想できるか
- 行動観察のテストは、どのように変わると予想できるか
- 7. こぐま会の予定は今後どうなるか

緊急事態宣言が解除され、教室で楽しく学べる日常が早く戻ってくることを願いつつ、それまでの間、学習の継続性を維持するために保護者の皆さまにご協力いただきながら、この困難な時期を乗り越えていきたいと思います。会員の皆さまだけでなく、書店こぐま会員の皆さまや「ひとりでとっくん365日」などのこぐま会の教材を使って家庭学習をされている皆さまにも、こぐま会ネットショップ やSHOPこぐまを通して、新しい学習教材や入試情報をお届けできるようにしていくつもりです。