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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

合格のための学習法(9) 9月からの学習について

第69号 2006/08/18(Fri)
こぐま会代表  久野 泰可

 こぐま会では、8月14日から、夏休み後半の夏季講習会が始まりました。6月末に行った「第1回 合不合判定テスト」の結果を踏まえて、夏休み期間中も大勢の方々の学習相談にのってきました。「家庭ではできるのにテストになると点が取れない」「ペーパーテストは点がよく取れるのに、個別テストになるとだめ」「ペーパーテストで数の問題がまったく点が取れない」「以前の偏差値と比べると相当落ちてしまった」・・・それぞれ、さまざまな悩みを持っています。確かに夏休み前の6月~7月ごろのテストでは、毎年相当の順位の入れ替えがあります。それは、月齢の低いお子さんたちが成績を伸ばしてくる時期だからです。月齢の高いお子さんたちは、今こそふんばりどころです。これまでの成績(偏差値等)を下げないためには相当の努力が必要です。

 家庭ではできていても、テストになると点が取れないのは、本当に理解していなかったか、それとも聞き取りが十分にできなかったからです。特に初めての問題は、問題の意図をしっかり把握することができるかどうかが課題です。また、これまでたくさんの問題をこなしてきましたから、問題を見たとたんに自分で予想立てをしてしまい、しっかりと聞き取りもせずにやろうとするため、それと違った質問が出たとき混乱してしまうのです。聞き取り練習は、この夏休みに十分やっておく必要があります。

 さて、8月の夏休みを乗り越え、入試まであと2ヶ月前となる9月になると、これまで興味を示していた勉強に興味を示さなくなったり、塾に行くことさえも嫌がってしまうお子さんが見られます。夏休みのがんばりの反動という側面もありますが、同じことの繰り返しや、易しい問題の繰り返しだけでは、子どもの興味は半減してしまいます。その上、出来―不出来の評価を厳しく両親に言われるためか、元気が出ないのです。一番大事な入試直前になって、意欲をなくしてしまうケースをこれまでもたくさん見てきました。そうならないためには、それぞれの子にあった工夫が必要です。例えば・・・・
  1. テスト結果の評価についてはあまり厳しく言わない。
  2. 問題がやさしすぎても、難しすぎてもいけない。ちょっとがんばれば出来る問題に挑戦させるのが、学習の動機づけになる。
  3. 直前だからといって、これまでと違ったやり方をしない。同じやり方で入試まで持っていく。(勉強時間を増やしても、減らしてもいけない。増やすなら夏休みのうちにパターンを作っておく)
  4. 基礎学力の確認を、いろいろと問題をかえ、根拠を説明させながら行う。
  5. 家庭での学習が一番大事であるという点を守り抜く。直前になってあれもこれもと手を出すと、一番混乱するのは子どもであることを忘れないように・・・。

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