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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

新しい教育サービスを提供いたします

第552号 2016年10月28日(金)
こぐま会代表  久野 泰可

 2014年から取り組んできた「こぐまなびプロジェクト」がいよいよ新しい教育サービスを提供いたします。「eラーニングアワード 2016 フォーラム」において、10月26日に記者発表いたしました。

このプロジェクトでは、私が開発した「KUNOメソッド」が、アニメ制作で有名な「ピーエーワークス」との協働で「がんばりマスター!忍者ふでまる」というアニメに取り込まれ、忍者修行の中で楽しく学習するストーリーに仕上がっています。来年秋の発売になりますが、それに先駆けてこぐま会の人気教材の一つである、「ひとりでとっくん365日 テスト」を「ひとりでがんばりマスター!」というアプリとして来年1月から販売する予定です。この商品は、ドコモgaccoが提供する「L(エル・キューブ) プロジェクト」の新しいパッケージ商品の一つとして皆様に提供するものです。

3年ほど前から構想し、やっと第1弾が実現する運びとなりました。教室に通えない子どもたちに「KUNOメソッド」で学習できる環境を少しでも整えることができればと期待しています。「ドコモgacco」の伊能社長や「ピーエーワークス」の堀川社長から、KUNOメソッドを使った通信教育を提供したいというお話を伺った時、正直悩みました。事物教育を実践してきたこぐま会ですから、タブレットだけの学習では思考力は身につかないし、理念にも反すると思いました。しかし検討を重ねていくうちに、事物教材も提供し、将来対面授業も実施するという構想もあることを知りました。また、私が「ドコモgacco」で今年3月から30回にわたって行った「幼児教育に新しい風を」と題した講義を、保護者の皆さまにも聞いていただくという企画も提案されました。保護者と子どもが、一緒になって学習することが可能になるプロジェクトであれば、「事物教育」「対話教育」が実現できると考え、一緒にお仕事をさせていただくことを了承しました。この2年間、授業の合間を縫って制作現場の南砺市城端(富山県)に出向いたり、毎週テレビ会議で議論したりと監修作業に取り組んできました。サンプルを見た時、アニメの素晴らしさに感動しました。子どもたちがわくわくする一瞬の変化(変身の場面など)を取りこみ、「次は何が始まるんだろう」という子どもの興味関心を引き付ける要素がたくさん入っていて、私たちではとても発想できないストーリーの展開があり、大人でも楽しめるアニメができ上がるはずです。

私が制作現場に行って驚いたのは、私の1年間の授業記録ビデオを、制作スタッフが何回も見て、どうやったら教室での授業がありのままに再現できるのかを検討していたことです。また、ひとりでとっくん100冊をすべて分析し、何が基本で何が応用かの検討も制作スタッフ全員でされているようでした。でき上がった商品(教材)の表面だけ見るのではなく、私が子どもに伝えたいものが何なのかを深く分析し、それをアニメの中にどのように取り込むかの議論が延々続いたそうです。私が20年間かけて子どもたちのいる現場で考え、検証して作った、ひとりでとっくん100冊と同じ手法でアニメを制作していこうとする、その姿勢に感激しました。制作のお話があった時、「できるだけ忠実に授業を再現するように努力します」とおっしゃっていた菊池専務の言葉が、間違いでなかったということを確信しました。きっといい作品ができると確信していますので、どうぞご期待ください。

1月から販売を開始する「ひとりでがんばりマスター!」は、ひとりでとっくん365日を学習した後、そのチェックテストとして使っていただくと、子どもがどこまで理解できたかどうかを簡単に知ることができると思いますし、幼児の学習に必要な繰り返しのトレーニングができると思います。こちらについても、保護者向けの「学習の手引き」を現在執筆中ですので、どうぞご期待ください。

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