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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

私立小学校分析セミナーを終えて

第39号 2005/12/15(Thu)
こぐま会代表  久野 泰可

 12月8日、紀伊国屋サザンシアターにて「2006年度私立小学校入試分析セミナー」を開催しました。大勢の皆様方にご参加いただき、ありがとうございました。今年の入試問題や合否判定のあり方を、各学校別に分析しお伝えしました。限られた時間で20校以上の学校を分析しなくてはならず、一つ一つの学校については細かい分析をお伝えできませんでしたが、このセミナーをふまえ、来年2月に「学校別入試分析セミナー」を開きますので、ご期待ください。

 こぐま会では、この分析セミナーを15年以上前から実施しています。最近では個人塾の先生方も大勢参加されているようです。正確な情報を受験生に届けるという意味でとても良いことだと思います。もともとこのセミナーを企画した理由は、受験情報が学校側から開示されない現状にあって、根拠のない噂話で受験生の皆さんが右往左往している様子をたくさん見てきたからです。そこで正確な情報を伝えることも幼児教室の大事な仕事ではないかと考えたのです。

 ただ、今回お伝えした各学校の情報を収集するのも大変労力のいる仕事です。それは会員の皆さんのご協力なくしては成り立ちません。試験当日、試験の終わったお子さんから直接聞き取り調査をします。一人だけでは不正確ですから、同じ学校を5人から10人の子どもから聞き取ります。それを付き合せていくと全体像がはっきりします。その上で足りないところや保護者の方しかわからないことを、お父さんお母さんに協力してもらい補っていきます。こうした、作業の中では外には出せない重要な情報もあります。また、実際に受験された方からのアドバイスもたくさん寄せていただいています。それを、こぐま会の図書室である「こぐまクラブ」に保管し、会員のみに閲覧できるようにしています。実際に受験された方の細かいアドバイスが、受験の際には相当役立っているようで、こぐま会にはそうした先輩から後輩につなぐよき伝統があります。これがあるからこそ、情報の収集がスムーズにできているのだと思います。また、集めた情報を分析するのも大変な作業です。今回のセミナーのために、学校別クラスを担当する者が、数回にわたって分析会議を行い資料を作りました。

 会員のみならず、一般の方にも情報を公開しているのは、間違った情報によって、子どもたちに過度の負担をかけてほしくないということと、間違った情報を商売の道具にする同業者は絶対に許せないという想いがあるからです。正確な情報を持つことによって、間違った受験対策にならないよう、そして、まともな考え方で幼児期の基礎教育を実践することが、合格につながるということを大勢の受験生の皆さんに知ってほしいと考えているからです。

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