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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

今年も大勢合格しました

第37号 2005/12/01(Thu)
こぐま会代表  久野 泰可

 11月17日の慶応の発表をもって、首都圏の私立小学校の合格発表はほとんど終了しました。こぐま会から今年も大勢の合格者を送り出しました。11月23日現在の合格者数を、第1回目の発表としてホームページに掲載します。今後、補欠合格者等の増加により増える可能性がありますので、国立附属小学校の結果発表があった後、第2回目の発表を行う予定です。週刊こぐま通信第4号のコラムにも書きましたように、合格者数の発表を正しく行うため、こぐま会では自主基準を設け、「5ヶ月以上在籍し、定期的に授業を受けた子ども」の結果を合格者数としてカウントしています。今回は、昨年9月に開校した吉祥寺分校生の合格も含めています。昨年は、直前での開校でしたから、「5ヶ月以上在籍し・・・」という基準を満たさなかったために、吉祥寺分校の直前講座等に通われた方の合格はカウントしませんでした。

 塾によっては、公開模擬テストを1回受けた子どもや夏季講習会や直前講習会にだけ参加した子どもを、合格者数にカウントし、公表しているところがあるようです。どういう論理でそうなるのか。受験指導に携わる者として、どうしても納得いきませんし、情けなく思います。自分たちの指導の結果として、合格があるとすれば、外部から1~2回模擬テストに参加しただけの子どもを、合格者に加え、公表することなどありえないはずです。

 ところで、こぐま会は女子校を中心に、今年も予想以上の結果を出しました。今回は吉祥寺分校生も含まれているため、恵比寿本校に通う生徒では遠くて受けることができない学校にも大勢の合格者を出しました。地域性がはっきり出た結果だったと思います。試験内容や合否判定の仕方が若干変わって、女子校の中でも、合格者が増えた学校もあれば減った学校もありますが、全体として女子校は子ども本位の実力主義での合否判定でした。しかし、共学校の中には関係者が有利な学校もあったことは確かです。そうした合否判定についての分析は、12月8日の私立小学校入試分析セミナーでお伝えするつもりです。そのセミナーの準備もかね、先日入試担当の教師全員で、これまで聞き取りの終えた20校の入試問題の分析を行いました。全体として、問題は難しくなっています。ただ、そこで求められている能力は、単にペーパーのトレーニングによって解決するものではなく、生活や遊びの中で物事に積極的にかかわり、働きかけ、工夫することによって身につく応用力です。そうした経験がないところでは解決不可能な問題が多く、何よりも人の話や指示をしっかり理解できるだけの論理性が身についていないと解けない問題が多いということです。それは、私たちの予想したとおりのものでした。つまり、テストをする学校側の先生方は、単なるトレーニングで解決してしまうような問題ではなく、物事を論理的にとらえる力が身についているかどうかを問う問題をいろいろ工夫しているのです。

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