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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

教室指導者からの合格メッセージ

第241号 2010/4/23(Fri)
こぐま会代表  久野 泰可

 こぐま会では、学校側からほとんど開示されていない入試に関する情報を受験生の皆さまに正確にお伝えするために、20年以上にわたって受験した子どもや保護者からの聞き取り調査を行ってきました。主要校については昨年までに25年間の問題分析を学校別にまとめてきました。しかし、入試問題の羅列では、資料的な価値はあってもご家庭でどのような学習をすればよいのか、どこを重点的に学習すればよいのかが伝わりにくいため、それを補う意味で、毎年何回かの「学校別入試分析セミナー」を行ってきました。ただ、セミナーに参加できない遠方の方にも学習の観点をわかり易くお伝えしたいと考え、25年間を一つの区切りとし、今年から新しい形式の「分析本」を発行することにしました。学校別の講座を担当する現場教師が、カリキュラムや教具教材、また家庭用教材を作る際に拠って立つ細かな入試情報と分析をできる限り提供し、家庭学習がしやすい形に組み替えて入試情報をお伝えするというものです。そうした想いを込め「教室指導者からのメッセージ」と命名しました。また、学校別に10年間にわたるペーパー問題を再現した「過去問とっくん」も同時に発行しました。この2冊を活用することによって、家庭でも学校別の対策が十分立てられるようになったと思います。今回新しくした「分析本」は次のような構成になっています。

1. 2010年度入試問題の分析
2. 過去25年間の領域別出題一覧と典型となる問題の紹介
3. 合格を目指す領域別家庭学習法
4. 受験者のためのお役立ち情報
5. 合格者からのアドバイス

情報が開示されていない分、噂話も先行しやすく、業者側の思惑も絡んで、学習内容・テキスト・模擬テスト・講習会の内容などが入試の実態からかけ離れてより難しくなっていく傾向にあります。そのために、子どもに過度な負担を強いる結果になっています。正確な情報によらない入試対策は結果として子どもをだめにしていくだけです。現在行われている入試は、過去の苦い経験を乗り越え、まともな家庭教育とまともな基礎教育で十分対応していけるようになりました。入試にとって必要のない難問・奇問を出され、「ここまでやらなければ合格できない」と指導者から言われ、右往左往している人たちを大勢見ていると、あらためて入試情報の大切さを痛感します。まず、正確な情報をつかむこと・・・これが入試対策の第一歩です。

11月からこれまで15回積み重ねてきた「合格カレンダー連続講座」も、また、すでに終了した4月18日とこれから行う25日の「女子校合格フェア」も、正確な入試情報を伝えるための大事な機会です。今回新たな方針で編集した「教室指導者からのメッセージ」も活用し、噂話に足元をすくわれない「冷静な入試対策」を心がけてください。

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