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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

父親たちのお受験(土曜ゼミを終えて)

第214号 2009/9/18(Fri)
こぐま会代表  久野 泰可

 1月から始めた父親のための受験講座「土曜ゼミ」は、9月5日と12日の両日、第5回目を行い、今年度の講座を無事終了しました。「お母さんのサポート役として重要なお父さんに、正確な入試情報を伝えたい」「父親としての悩みを共有し、解決の糸口を先輩の経験者からアドバイスしていただきたい」・・・・・そんな思いを込めて、今年から父親のための学習サークル「土曜ゼミ」を企画しました。2月から今回まで5回の講座を開き、その時期にふさわしいテーマを取り上げて、私をはじめとした現場指導者が講演しました。また、受験を実際に経験し、見事合格を勝ち取ったOBであるお父さまにもご参加いただき、経験を踏まえたアドバイスをお願いしました。セミナー後の懇親会では、お父さま方からご意見や質問などをいただき、それぞれのご家庭で抱えている問題等、きわめて具体的な問題について意見交換をしてきました。参加されたお父さま方は、どのご家庭でも同じような悩みを抱えていることに共感し、解決のためのアドバイスをOBの方に求めていました。

最終回である今回は、願書の書き方・面接の受け方について、ともかく形式的にならないように、そのご家庭独自の考え方を前面に押し出し、決して借りものの願書や面接にならないように、具体的にお伝えしました。また、総まとめに入った学習については、私のほうから「出題頻度の高い問題は何か」、領域別に「入試で出やすい課題は何か」、また「理解していながら得点できないのはどんな理由なのか」など、子どもたちの様子をふまえた踏み込んだ話をさせていただきました。また、新傾向の問題を分析し、学校側が問題を難しくする手法を具体的に明らかにし、その対策のためにどう学習すべきかも伝えました。

懇親会の席では、昨年受験を経験され、受けた難関校すべてに合格した先輩OBの方に、この時期の不安と焦りをどのように乗り越えてきたかを具体的にお話ししていただきました。参加されたお父さま方には大変役立つ、貴重な経験談だったのではないかと思います。

入試を直前に控えたお父さま方からも、今抱えているさまざまな悩みやボヤキ(?)も聞こえてきましたが、それでも、入試までの残り少ない時間を前向きに捉え、父親として全力で協力していきたいというご意見が多数聞かれました。そして、多くのお父さまから「我が子のことについて、夫婦でこれだけ話し合ったことは今までなかった。その意味で、結果はともかく小学校受験は決して無駄な経験ではなかった」という感想をたくさんいただきました。

私は、「これまで合格するためだけに訓練してきたわけではありません。小学校以降始まる教科学習の基礎をしっかり身につけるために、事物を使った本物の幼児教育を実践してきました。小学校受験はゴールではありません。新たなスタートですから、子どものために、家族全員で良い教育環境を整え、この貴重な経験を持続してください。」とエールを送りました。

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