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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

ひとりでとっくん365日 おけいこカードを作りました

第128号 2007/11/23(Fri)
こぐま会代表  久野 泰可

 首都圏における私立小学校の入試も終え、あとは国立附属小学校の入試を残すだけとなりました。国立を目指す方の授業の一方で、来年秋に受験される方のクラスもスタートし、指導現場はあわただしい毎日の連続です。

2年前の11月から発売した「ひとりでとっくん365日」も、2年間で5万5千部ほどのテキストを販売し、首都圏のみならず、関西方面の受験生の皆さんや、受験に直接関係ない全国の皆さんに使っていただき、製作スタッフ一同大変感謝しております。販売を取り扱う書店も全国で130店舗に拡大しました。また、2007年2月からは「こぐま会ネットショップ」 も立ち上げ、全国各地に配送できる体制を作りました。ネットショップを開店してからは、学習方法や教材の使用法などについてのご質問も多く、教材作りの参考にさせていただいておりますが、その中で一番多いのは、「学習の進め方」と「ペーパー以外の教材の使い方」に関する質問です。

教室に通われている方は、授業の復習用としてペーパー教材は活用できますが、「ひとりでとっくん365日」のテキストだけを使って学習を進める場合、難しいレベルの問題になると大きな壁が立ちはだかり、それを乗り越えるためのトレーニングをどうするかが大きな問題になります。教え込みでなく子ども自らが工夫して解いていくためには、具体物やカードを使った繰り返しの試行錯誤が必要です。教え込んでしまえばそれまでですが、それでは本当の意味での基礎学力は身につきません。

こぐま会ではオリジナル教材として、具体物やカード教材もたくさんたくさん開発してきましたが、このたび「ひとりでとっくん365日」の学習にあわせて使える「カード教材」を「おけいこカード」として開発し、テキストにあわせて12月から販売できるよう準備しています。本当は教室で使う手作り教材を家庭用に販売するのが一番良いのですが、それは物理的に不可能なので、それに変わる「カード教材」を作ることにしました。子ども自身がカード教材を操作することを通して、ペーパー学習とは違った感覚で学習できるようにしました。特に、ゲーム化できるものは楽しくゲームをしながら、ものの考え方が身につくように工夫しましたので活用してください。

私たちは幼児期の基礎教育を行うにあたり、ペーパー学習だけではだめだと、教室での実践活動を通して20年以上も前から主張してきました。最近では、実際の入試におけるペーパー試験の枚数が減少していることも幸いしてか、多くの幼児教室で、私たちが主張してきた「事物教育」を取り入れ始めているようです。これは、子どもにとってはとても良いことだと思います。家庭学習においても、ぜひペーパー学習に入る前の事物経験を大切にしてください。

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