2025年度第2回テストの実施と結果の報告
2025年8月1日(金) 久野雅弘
こぐま会では、全国の子どもたちに、発達段階にあわせた楽しい学びを通じて、豊かな人生の土台となる「学び力」を身につけて欲しいとの願いから、オンラインでの家庭学習をサポートする「ふでまる道場」を2022年に立ち上げました。毎年3回行っている「全国幼児発達診断テスト」には、年長を中心に、これまで延べ2万人の子どもたちに参加していただきました。
今年6月に実施したテストでは、初めて小学校1年生にも参加していただき、年中・年長・小1の3学年で実施しました。その結果を踏まえ、幼小一貫の観点から、改めて気がついたことや感じたことについてお伝えしていこうと思います。1回目の今回は、学年毎の平均点に触れながら、どんなテストを行ったかについて紹介していきます。
総合正答率

領域別正答率



一方で、「数」領域は、年中では6領域中3番目だった平均点が、1年生では1番目の平均点になりました。今回は、4人で分けたり、3個ずつ配ったりする問題でしたので、お手伝いなどの経験量の差が影響したと考えられます。四則演算の考え方は、その多くを生活の中で学ぶことができます。幼児期のうちにたくさんの数体験をし、こうした問題を解くことで、小学生になってから学ぶ式(+,-,×,÷)の表す意味について理解しやすくなるほか、文章題に必要な読解力や立式力も身につけることができると思います。
問題別正答率
第1問 長さくらべ
第2問 単位の考え方
第3問 方眼上の位置
第4問 方眼上の移動
第5問 等分
第6問 同図形発見
第7問 点図形
第8問 時系列
第9問 仲間はずれ
第10問 三者関係
第11問 四方からの観察
第12問 一対多対応
第13問 包含除
第14問 図形分割
第15問 指示の聞き取り
第16問 話の内容理解
第17問 図形系列
第18問 回転つみき




⑱の回転推理は、つみきを右の方に回したり、左の方にまわしたりしたときに、上に来るのは何色か、という問題です。90度ずつの回転をイメージできること、4回まわしたら元に戻ること、など解くためのポイントはいくつかありますが、実際のつみきを使って、回転する様子をよく観察する経験が大切です。 ※問題毎の詳しい解説はこちら
・【幼児のテスト】全問解説!2025年第2回全国幼児発達診断テスト【前編】
・【幼児のテスト】全問解説!2025年第2回全国幼児発達診断テスト【後編】
今回は、全体の平均点、領域別の平均点、問題別の平均点についてお伝えさせていただきました。次回は、年中から小1にかけてどのように学力を伸ばしているか、そして1年生でも難しかった問題について紹介していきます。
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