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週刊こぐま通信
「合格者からのアドバイス」

合格者からのアドバイス(26)

2008/09/12(Fri)
こぐま会代表  久野 泰可
小学校受験を体験して、どんな感想をお持ちですか。これから受験を迎える方にアドバイスがあればお願いします。

 3人目の小学校受験を通して感じたことは、その子その子に合った学校に行くということ。もちろん目標を持ち、ペーパーをこなしていくということは大切であり、やらねばならないことだと思う。ついついやらねばならぬことが多すぎて、目先のこと(解き方のテクニック)に走ろうとしてしまいがちになる。そこで大切なのは、受験がゴールではないということ。今この勉強が小学校に入ってからどのようにつながっていくかを見据えて教えることが大切だと思う。先生もよくおっしゃっているが、なかなかこれがどういうことなのかが伝わりにくい気がする。だから親が冷静に判断することが大切。もし母親が見失いそうになるならば、父親が歯止めをかけてあげると良い。
 次に、受験は机の上の勉強だけではないということ。電車の中でも、路を歩いていても季節を教えることはできるし、マナーを教えることもできる。そして、遊ぶことが大切だということもつくづく実感した。今この時期だからできること、いろいろな経験は子どもをとても成長させてくれる。遊びの中には必ず会話を入れる。「どうして?」「どう感じたのか」「何が楽しい?」と子どもの言葉で言わせると良いと思う。

 最後になんと言っても「子どもらしさ」を失わせてはいけないと思う。大人の顔色を伺うことなく、笑い、泣き、そして分からないときには人に聞ける、素直な子どもでいつづけさせることがとても大切だと思った。
 運よく今回は合格をいただいたが、合格をいただかなかったこともあった。でも、決して勉強してきたことは無駄ではなかったし、受験をしなければ良かったとも思わない。それは、きっとその子どもらしさを失わせることなく受験対策ができたからだと思う。合格するために勉強するのではなく、その子にとってプラスになるから勉強するという姿勢を小学生になっても持ち続けていきたいと思う。
 どのような学校でも、全く関係なくとも合格を下さるということが今回わかり、頑張りがいがあると実感したことが一番の収穫でした。

 3人のお子さんの受験を経験された方の感想です。3人目の受験ですから、見通しを持って1年間を過ごすことができたことと思いますが、その経験を踏まえたアドバイスは大変貴重だと思います。受験勉強が机の上のものだけでないことは皆さんも理解しているはずですが、どう実行するかになると、漠然としています。そうした中で遊びの中に会話を多く取り入れるというアドバイスは、会話が苦手な子の多い今の時代の対策には必要不可欠です。合格のためではなく、幼児期における基礎教育の重要性を踏まえた学習が大事であるというとらえ方によって、気持ちの上でゆとりが生まれ、「子どもらしさ」が大事であるという意見につながっているのだと思います。受験勉強をどうとらえるか・・・これは大事な問題です。

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