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週刊こぐま通信
「合格者からのアドバイス」

合格者からのアドバイス(25)

2008/08/07(Thu)
こぐま会代表  久野 泰可
入試を経験されて、今どんな感想をお持ちですか。どんなことでも結構ですから、アドバイスをお願いします。

受験を経験して

受験は過ぎてしまえばあっという間ですが、辿りつくまでは長い日々でした。娘は、11月生まれで、自分から積極的に意見せず、競うより譲る典型的長女でした。年中4月から、こぐま会にお世話になり、当初は授業の復習、それも月々の教材しかやっていませんでした。年長初めのころはそれでもテスト結果がとれていたので安心していたのですが、当然春を過ぎて差が出てきます。ペーパーをやっていない現実に気づき、慌ててやり始めたのが7月頃で、この頃から計画的に勉強をしました。ペーパーだけなら7~9月の短期間にかなり熟したと思います。ステップ別発達テストについては「良くてもおごらず、悪くても卑屈にならず」の精神で結果を受け止め、間違えたところを分析、復習しました。と理想的ですが、「なぜこんな間違いを?」と首を傾げたくなることが多々あり、頭から湯気が出そうになります。でも、テスト結果については、絶対に叱らないようにし、娘にはこぐまの顔しか見せませんでした。始めた頃間違えていた問題も9月を過ぎると吹っ切れたようにできるようになり、11月生まれはこんなものかと思いました。主人と「ここまでできるようになったから、結果はどうあってもいいね。」と話し、本番1週間前からは、トランプ、カルタなどをやっていました。娘には前日に「明日○○という学校に体験入学に行くから」と話し楽しみにさせ、当日は「楽しんできてね」と送り出しました。神奈川県の学校が最初でしたが、結果はだめでした。しかし、最初から娘には最終的に決まった学校のみを話すつもりでしたので、未だに結果を知りません。親は、丸1日どっぷり落ち込みました。具体的に点数化されない分、子どもや家庭を否定された印象を受けるからです。が、翌日からは気持ちを切り替え、第1志望に向かって前しか見ませんでした。「人事を尽くして天命を待つ」それだけです。やり残したことはなかったので、後は娘の力を信じました。親としてホッとしたのは、娘がどの学校も終了後「楽しかった」という感想を持てたことです。これから受験される皆様へ、日々の生活を大切に、親は子どもと併走し、親自身も成長する目標を持って、本番当日まで走り切ってください。1年後、心身ともに豊かな親子でありますように。

 夏休みの現在、毎日子どもと学習に取り組み、学習進度や理解度で少しイライラしている方も多いのではないでしょうか。そんな方に、ぜひこの方のアドバイスを読んでいただきたいと思います。「始めた頃間違えていた問題も、9月を過ぎると吹っ切れたようにできるようになり・・・」というように、時間が必要な問題もあるのです。今すぐに理解できないからといって、イライラしないで、待つゆとりを保護者の方が持つようにしてください。あるものの見方が、違った課題を通して分かってくると、今まで全然理解できなかった問題も、吹っ切れたようにできてしまうものです。つまり、総合された力が必要な場合があるのです。厳しい先生役を母親が演じ、学習に興味を持てなくなってしまうことがないよう、また、夏の頑張りが良い結果につながるよう、楽しい学習を演出してください。

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