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週刊こぐま通信
「合格者からのアドバイス」

合格者からのアドバイス(22)

2008/07/18(Fri)
こぐま会代表  久野 泰可
家庭学習で気をつけた点や、困った点は何ですか。

(A)夏休み中は、親の身勝手な不安から、ペーパーを重点的に行いました。午前、午後2時間ずつペーパー重視でやってしまいました。休み明けのテストは下がっておりました。本人の前向きのやる気も失われたように感じられました。先生のご忠告を思い出し、ペーパー20~30分の後は、工作やお絵描き、体操を取り入れ、メリハリのある学習にいたしました。すると再び以前のテスト結果に戻ってまいりました。本人も20~30分のペーパーの時は、「これほど、集中する子だったかしら」と親が思うほど集中しましたので、声がけをし、さらに集中する環境をつくりました。

(B)朝の学習の大切さをこぐま会の先生から何度も聞いていましたので、夏休みからラジオ体操に通わせるために早起き(6:00AM)をし、主人が朝のお稽古を毎日1時間ほどしました。基礎学力ボードと「毎日のおけいこ」を中心に、主人には基礎を徹底的に見てもらったのが良かったと思います。(父親セミナーでそういうアドバイスがあったそうです)お教室から帰ってくると、夕方遅いのですが、できるだけ6:30PMには、家族そろって夕食をとり、8:30PMには、寝るように心がけました。(一日があっという間でした)

(C)1年間、子どもと向き合っての家庭学習はやはり大変でした。子どもができるようになっていく成長過程が手に取るようにわかり、嬉しいこともあるのですが、どうしてもわが子の不得手なところに目がいき、厳しくなりがちでした。うちの子は、よくついてきてくれるがんばりやのタイプでしたが、さすがに夏休み後半あたりで何度か大泣きし、机から逃げ出したことがあり、これはまずいと思いました。この時点でわが子の限界を知り、ここまで追い込まないようにと、その後気をつけました。長い時間続けて勉強すると、やはり母親もイライラが募るので、1時間位で休みを入れながら行うのが良いようでした。しかし、単純なミスなどが目につくと、つい叱りつけてしまい、罪悪感に苛まれることも多々ありました。わが子だからこそ腹が立つのはみな同じだと思います。何とか工夫するしかありません。私の場合、生後半年ぐらいのかわいい娘の写真をそばに置き、この子が授かりものであることを思い出し、気を落ち着けてから始めたりしておりました。

 3人の方からの家庭学習に関するアドバイスです。夏休みの学習についても触れているので、紹介させていただきましたが、どのご家庭でも、家庭学習の仕方に苦労され、また工夫されて困難な状況を乗り切っていることがよくわかります。Aさんのように、長時間のペーパー学習はあまり効果がないことをよく頭に入れておいてください。集中させるための時間配分は、大人の責任です。メリハリのある学習をすることが、効果を上げる方法であることをよく読み取ってください。Bさんのように、ラジオ体操を実行することを、私もよく勧めてきましたが、多くの皆さんがそれを実行されているようです。早起きだけでなく、夏休みの実行目標としては一番取り組みやすいことですし、また、指示行動で求められる「協応動作」の練習にはとても有効ですので、皆さんも実行してください。Cさんのように良好な母子関係を保つための努力は必要です。母親の対応の仕方が、子どもの成長を妨げることがないよう気をつけなくてはなりません。母親の焦りが、過度な要求となり、それが子どもにとっては重荷になるというケースをたくさん見てきました。良好な母子関係づくりが、これからますます大事になっていきます。Cさんの工夫をぜひ参考にしてください。

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