週刊こぐま通信
「合格者からのアドバイス」合格者からのアドバイス(21)
2008/07/11(Fri)
こぐま会代表 久野 泰可
こぐま会代表 久野 泰可
生活面でこの1年間、気をつけていた点は何ですか。その中で、受験において大切だと感じたことや、役に立ったことはどんな点ですか?また、家庭学習で気をつけた点や困った点は何ですか。
(A) | 悩んだり、困った時は、久野先生のおっしゃったことを思い返し、決して感情で怒らない、冷静に対応するよう親が気持を落ち着けました。親は叱る人ではなく、わが子を愛する親でありたい、と思うよう努めました。ばらクラススタート当初、クラスで自分だけわからない、だからこぐまに行きたくないと泣いた時はどうしたらいいのか悩みましたが、子どもがわからないのは親の教え方が下手なのだと考え、どう教えたら良いのか研究・勉強しました。子どもをひたすら励まし、褒めまくり、自信をつけさせるようにしました。親子で一緒に勉強し、子どもの成長を喜び合うことで乗り越えてきました。 |
(B) | 学習時間は「朝」と「夕食後」と決め、毎日決まった時間に学習することを心がけました。これは、ゆりクラスの夏休み明けから始め、試験日まで続けました。日によってはわずかな時間しかできないこともありましたが、とにかくパズルひとつでもお話ひとつでもよいからと、一日も欠かさず続けました。一年間、何もやらなかった日はなかったと思います。横浜雙葉対策としては、本をたくさん読むこと、複雑な絵を使った数と言語の総合問題に重点を当てて取り組みました。総合問題は、こぐまの既存問題集、学校別クラスの教材、テスト問題等をアレンジ・加筆し、B4で母親が作成しました。最終的には50枚を超えるつづりとなり、試験日まで繰り返し学習しました。また、しりとりやなぞなぞ等の「ことば遊び」もたくさんしました。横浜雙葉は言語の出題が多いのですが、楽しみながら学習できたと思います。 困った事は、ばらクラスの春ごろに、数嫌いになったことです。これは、暗算力がなかなかつかないことに焦った母親が、あれこれとやり過ぎたせいで娘に苦手意識を植え付けたことが原因であったと思います。久野先生のアドバイスに従い、母親がきりきり焦らず待った結果、夏には暗算ができるようになっていました。無理強いして勉強嫌いになってしまっては意味がない・・・と解っていながら焦った結果の失敗でした。 |
(C) | 規則正しい生活・ひとの話を最後まで聞く・本の読み聞かせ・スキンシップと対話をたっぷりとる。・・・以上は誕生してからずっと大切にしておりました。それ以外では、志望校と家庭の教育方針が一致しておりましたので、そこで成長していく娘が求められる子どもから外れないよう、この1年は気をつけて生活を送っていました。またテスト形式を研究し、それに合わせて日常生活を送っていました。たとえば
|
家庭学習について苦労されたこと・工夫されてきたことなどについて、3名の方からのアドバイスです。それぞれのご家庭でどのように問題を解決されてきたのか良く分かりますが、どのご家庭においても「家庭学習」が順調に進めてこられたわけではないということが良く分かります。子どものやる気をどう引き出すか、また、壁にぶつかったときどう乗り越えてきたのか・・・これから受験される方にとって、参考になるご意見だと思います。
Aさんのように、塾に行くのを嫌がり、学習を拒否するような場合には、必ず原因があるのですが、自信をどう回復させたのか、参考にしてください。受験する学校の傾向を踏まえ、ご自身で総合問題を作り練習したBさんの努力には感心します。またこの方は、親の焦りから数嫌いになったことを反省していますが、子どもが物事を身につけていく過程では、「待つ」事も大事であることを知っていただきたいと思います。特別な環境を与えなくても、生活の中で入試に必要なことが自然に身につくことを信じ実践してこられたCさんの考え方は、これから受験される皆さんには大変参考になると思います。Cさんも親の焦りが子どもに与える影響について述べていますが、家庭学習のポイントは、お母さん自身の心の安定にあるのかも知れません。そのためにどうするか・・・・正確な情報・見通しを持った学習計画・父親の協力など、母親の心の安定には、いくつかのポイントがあるように思います。