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週刊こぐま通信
「合格者からのアドバイス」

合格者からのアドバイス(13)

2008/05/16(Fri)
こぐま会代表  久野 泰可
 小学校受験を経験されて、今どんな感想をお持ちですか。どんなことでも結構ですので、これから受験される方に、アドバイスをお願いします。

最も大切であると感じたこと

 小学校受験に向けて学習を始めたのは、年中の11月にこぐま会に入会した時からでした。毎日やることが多く、1年で本当に間に合うのかとても心配でしたが、とにかく焦らず根気強く復習し続けることを心掛けて進めてまいりました。なかなか理解できない子どもに教えることは大変なことでしたが、主人から「子どもがなぜわからないのかを理解してあげられない」「わからない子どもに教える能力がない」親の方が未熟だと教わり、気づきましてからは、広い心で娘と向き合い学習時間を過ごすことができました。
 娘も幼稚園入園1年前より、施設見学会など多くの学校行事に足を運んでおりましたので、年長の夏前には、第一志望校が決まり、入学希望意志が高まっておりました。家庭学習時には、自ら学校名を記入した鉢巻をしめて取り組み、試験日までにその気持ちが持続したおかげもあり、くじけた時期はあっても比較的スムーズに進んで何にでも取り組んでくれました。私たちも娘の姿に希望を叶えさせてあげたい一心でした。主人は子どもが理解しやすいように、教え方を考えてくれましたし、学校に関する多くの書物を読み、こぐまクラブでもDVDを見るなど勉強してくれました。私も最後まで諦めたくない気持ちが強く、試験前夜にやっておきたい問題がもう1問あり、確実に理解するまでやり続けました。その結果、それと同じような問題が当日出題され、娘も自信を持って問題に取り組むことができたようです。帰りの電車の中では、娘自ら少々興奮気味に、「お母さん、できたよ、できた。私できた」と言い試験内容を報告してくれました。

 この1年間、無我夢中で過ごしてまいりましたが、振り返り思うことは、小学校受験は「子どもの意欲・父親の熱意・母親の執念」この3つに尽きるのではないかと思います。こぐま会の教材はどれも研究されており、理解しやすく、また教えやすく作られていると思います。この教材をフルに活用し、こぐま会の先生方を信じ、そして親子の気持ちを高めることが、小学校受験においてもっとも大切なことと感じました。

 なかなか理解できない子どもとの学習に苦労していた時、御主人から「なぜわからないのかが分らない親が問題だ」と言われてから、学習の仕方が変わったようです。私がいつも強調している「間違いには必ず原因がある。それを見つけてあげるのが周りの大人の役目」だということを、このご家庭では、お父さんが気づき、実行されたのだと思います。母子の関係は感情的になりやすいのですが、父親はかなり冷静に事態を分析できる分、そうした役割は、父親の方が向いているかもしれません。父親参加の意義はそうした所にもあるのです。
こぐま会には「こぐまクラブ」という施設があり、そこには過去の入試資料や合格者からのアドバイス、また、講演会のDVDや、1年間の授業をすべて記録したDVDも置いてあり、閲覧できるようになっています。子どもたちが授業を受けている間の1時間半、この「こぐまクラブ」で、保護者の皆さんは必要な資料を探し、メモをとったりしています。最近では、父親の利用が増えています。情報が少ないお父さんに、正確な情報を持ってもらうことは、いろいろな決めごとをしなくてはならない時に大変役立ちます。このご家庭はそれを実行されたということです。

「子どもの意欲・父親の熱意・母親の執念」の3つが大事だということ、まさにその通りだと思いますが、母親の執念は時に道を外れ、暴走することもある・・・ということをたくさん見てきました。その暴走を食い止めるのは、正確な入試資料と父親の冷静な分析だと思います。父親が参加する大きな意味はそこにもあるのです。

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