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週刊こぐま通信
「合格者からのアドバイス」

合格者からのアドバイス(12)

2008/05/09(Fri)
こぐま会代表  久野 泰可
 小学校受験を経験されて、今どんな感想をお持ちですか。どんなことでも結構ですので、これから受験される方に、アドバイスをお願いします。

受験を終えて

 長女の受験に引き続き次女の受験を始めました。長女は5月生まれで結構しっかりしており、第1希望に合格をいただきました。次女は、3月末日の生まれで他力本願タイプ、これは相当やらないといけないと覚悟を決め、始めましたが、やはり早生まれの1年の差は大きく、苦労の連続でした。「分類計数」は目についたところから数え始める、「~と~の間」の意味がわからないなど、本当にもう辞めようかと思ったことも何度もありました。救いなのは、本人がとても明るく、後に引きずらない、切り替えが早いことです。年中の6月から朝1時間、夕方2時間ほど毎日休むことなく勉強を続けました。体力もなく、風邪を引きやすいため、早寝も心がけました。とにかくやったことを忘れさせないように、ローテーションを組んで、単元ごとに繰り返し繰り返し勉強しました。平日は私、土日は夫が勉強を見ました。夫は熱くなるタイプで、娘は泣くことが多かったようですが、平日に理解しきれなかったところなど、徹底的にみてもらいました。
 母、娘ともにかなりストレスがたまりましたが、娘は手伝いに来てくれた祖母に、自分でペーパーを作り、解かせて父母のおこり方をまねしてストレスを発散していたようです。私は、やはり自分の母である祖母にいろいろと話を聞いてもらうことで、心の疲れが取れ、バランスをとっていました。とにかく、土日もゆっくり寝ていたいところを早く起き、勉強させました。心身ともに休まる時がないのです。かなり気を張っていたと思います。

 一番辛かったのは、10月25日夜に39度の発熱、のどが痛くて食べられず、その後咳が出て、本当に大変でした。やはり、1日勉強しないだけでもかなりペースが落ちてしまい、焦りました。目指していた姉の学校は、咳止めの吸入をしながら受験、結果はだめでした。やはり、健康管理は一番大切です。母が追い込みでがんばりすぎ、娘は疲れてしまったのだと今も後悔しています。幸い、第2希望には合格をいただき、やってきたことが報われた喜びに親子、そして祖父母もひたっています。
 やるからには、徹底的に悔いのないようにやることが大切だと思います。限定された期間ですから、子どもも耐えられます。

 姉の通う学校に入れたい。「在校生は関係者だから、合格して当然」という周りの目。だからこそ、誰よりも徹底した学習を実行してきたのだと思います。しかし、入試直前の体調変化。咳止めを吸入しながら受けた本試験。十分な力が発揮できず、関係者でありながら不合格。でも、第2希望の学校に合格できてひと安心・・・・生々しい現実が手に取るように判るお話です。年中の時から毎日3時間学習してきたこのご家庭は、家庭での学習時間をかなり取っていますから、その点に関しては平均的なご家庭ではないと思います。しかし、「やるからには、徹底的に悔いのないように・・・」という信念の実行が、そうさせたのだと思います。ただ、入試直前の追い込みで、母親ががんばりすぎた結果疲れすぎて体調を崩したのではないかと後悔している点には、耳を傾けなくてはなりません。この方の経験からぜひ読み取っていただきたいことは、次のような点です。

(1) 健康管理の大切さ
(2) 兄弟姉妹が在籍していても、そのことで合格できる時代ではなくなっていること
(3) 早生まれであることの不利さは、ある時期までは続くこと
(4) 家庭学習の時間をしっかり確保することの大切さ
(5) 父親の参加が必要であること
(6) 第1志望校に合格させるために学習を徹底することが、併願校の合格にもつながること
(7) 「やるからには、徹底的に悔いのないように・・・」それが受験であること

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