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週刊こぐま通信
「合格者からのアドバイス」

合格者からのアドバイス(8)

2008/03/21(Fri)
こぐま会代表  久野 泰可
 小学校受験に関しては、いろいろ噂がとりざたされますが、実際に受験を経験されて、どのような感想をお持ちになりましたか。

  • 私の場合は、自分の出身校ということもあり、周りの方からは有利といわれていましたが、結果を見ると、卒業生の方でもご縁がなかった方もいらっしゃいましたし、何とも言えません。しかし、卒業生であれば、事前に卒業生であることをアピールすることも当然必要だと思います。また、学校についての情報も入手しやすいと思いますので、同窓会をはじめ、学校行事に参加するのも良いと思います。母校への思い入れが強い分、願書を含めて書きたいこと、伝えたいことがたくさんあるので、どうまとめるか苦心いたしました。

  • 毎年なのでしょうけれど、9月、10月と願書を提出した後に、さまざまなうわさが流れます。「神奈川県の○○校と○○校の両方は合格できないらしい」「神奈川の学校は東京からの合格者に人数枠があるらしい」とまるで受験しても無駄ですとばかりに、不安材料が溢れ出します。安定した気持ちで過ごすことが、何より大切です。心配しても仕方のないことで、疲れるようなことはやめましょう。親子で健康第一。体調管理に努めることです。子どもの受験は、その日のコンディションに左右されると思いました。

  • 気になる噂は、こぐまクラブの先生や在校生のお母さまに確認するようにしました。気にしてもしょうがない、確認の取れない点に関しては、スルーが一番。正しい情報がいかに大切かを感じました。

  • お受験服をオーダーする方がいらっしゃいますが、先生方は外見より中身を見ていらっしゃいますから、そのお子さんに合っていれば、そこまでなさらなくてもよいと思います。ご出身のお子さんでも、何人も残念な結果になってしまった方を知っていますが我が家はコネもなく関係もなく合格をいただきました。

  • 「この学校も入学する子は決まっているから・・・」と学校説明会の時にいらしていたお母さまから聞いた言葉です。我が家は関係もコネもございません。強い思いがあればきっと先生方には伝わるはずです。噂など気になさらないことです。

 受験に関する噂話は、受験が近づくにつれ、ヒートアップします。勉強法、写真、服装、願書の書き方に至るまで、これでもかと思うほどたくさん出てきますが、中でも一番の噂は、関係者やコネの問題だと思います。ここに掲載した何人かの方からも、そのことに関する感想が寄せられていますが、立場によって事実の見え方も違ってきますので、正反対の意見も当然あります。私学である以上、この問題は入試がある限り続くでしょう。学校も経営体です。定員割れを起こしたのでは、経営陣の責任が問われます。大学が定員割れを起こす時代ですから、敏感にならざるを得ないのが現状でしょう。実力で採ったばかりに、第1志望でない方に辞退され、入学直前まで定員を満たすために補欠合格の繰り上げに苦労した学校があることも知っています。学校側は、「ぜひうちの学校に来てほしい」と願って合格判定をしたのに、その子から辞退されたら補欠合格者を繰り上げなくてはなりません。しかし、補欠合格者を全部繰り上げてもまだ、定員に満たない場合はどうしたら良いのでしょう。学校側のそうしたリスク管理が最近の補欠合格者の出し方に反映していると思わざるを得ません。その流れの中に、関係者やコネの問題も絡んでくるのです。
ですから、関係者が有利であるということは、一般論としては言えると思います。しかし、子どもの実力を無視して合否判定をしたり、関係者だからどんな点数でも合格できたり逆に関係ない人が門前払いになることはありません。関係者だけで固めてしまったら、学力の面で学校側が相当苦労するはずだからです。私たちは、学校ごとの合否判定の方法をあらゆる面から検討し、関係者有利か実力主義かなどの判断を提示し、会員の皆さんの学校選択の資料にしていただいていますが、関係者であれ関係ないものであれ、開かれた学校である以上、それぞれの立場をふまえて、合格のために努力するしか方法はありません。昔と違って、大衆化した小学校入試は、全体として実力主義の時代になりました。しかし、実力主義は「学力主義」ではありません。机に向かう勉強だけで合格できるというわけではないのです。

また、どんな服装が有利で、どこの写真館で撮ってもらうのが有利かなど、あまりにも合否判定に関係のない、つまらない噂話が出てくることも確かです。そんなものは、無視すれば良いことです。私の経験では、「ピンク」のかわいい洋服を着て受験し、合格したケースも知っています。動きやすい清潔感のある服装であれば、良いということです。

噂話で右往左往しないよう、正確な情報を持つことが、何より大事です。

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