こぐまオリジナル知育教材出版物
久野泰可 著
「考える力」を伸ばす
- AI時代に活きる幼児教育

著者
(株)幼児教育実践研究所「こぐま会」代表 久野泰可出版日
2019年1月17日発行
株式会社集英社ISBN
978-4-08-721062-0 C0237【目次】
はじめに
- 50年以上変わらない幼児教育の実態
- 藤井聡太さんとモンテッソーリ教育
- 幼児期に考える力の土台を構築する - 教科前基礎教育
第1章 日本の幼児教育の問題点
- 幼児教育の無償化 - その中身と問題点
- 問われる教育の質と先生の質 - 二つの課題
- 落ちこぼれ児童 - 過去の失敗の轍を踏んではならない
- 大学の入試改革よりもいま必要なこと
- ヘックマン教授が指摘した幼児教育の重要性
- 幼児教育が一生を左右する - ヘックマン教授の研究成果
- 幼児教育がもたらす経済的効果
- 非認知能力が日の目を見た日
- 世界から後れをとる日本の幼児教育
- 海外で実感する幼児教育への関心の高さ
- 日本が「遅れている」と思われる理由
- 世界から否定的評価の声も聞こえる
- そもそも「遊び保育」とは
- 幼児期の「知育」が軽んじられる風潮は正すべき
- 日本はすべてが相変わらず予備校化
- 認知能力と非認知能力を対立させない
- 教える側がかかえる問題
- 教育業界の階層性 - 保育園は一番下位
- 教師も親も教え込みから脱却できない問題
- 国の教育方針に幼児期の「知育」の位置づけがない
- 曖昧な保育要領では何も変わらない
- インターナショナル・スクール人気が高まる理由
- インド式かけ算で理数脳が発達するわけではない
- 幼児期にこそやるべきことは何か
- 早いうちから本を読むことはお勧めしない
- 「聴く力」は試験を突破するカギ
- 幼児期に「読み・書き・計算」の前にすべきこと
- 計算が速くできても数概念は育たない
- 生活の中から問題をつくらせる - 考える力の育成
- 文章題ができない理由 - 論理が把握できていない
- 小1のスタートラインは同じではない
- 教育の力によって体験を考える力に引き上げる
- 新しい価値を生み出す能力、そのエンジンが「非認知能力」
第2章 本当に必要な幼児教育とは何か
- 「KUNOメソッド」はどのようにしてできあがったか
- こぐま会の誕生
- モンテッソーリから学ぶ - 感覚教育・集中現象
- 楽しいから「集中」する
- モンテッソーリを参考にしたこぐま会のオリジナル教材
- ピアジェから学ぶ - 「可逆的な思考を育てる」こと
- ブルーナーから学んだ - 「らせん型教育カリキュラム」
- 年齢に関係なく難しいことも理解できる
- 学力の転移の見極めが大事
- ヴィゴツキーの「最近接領域」- 教育には背伸びが必要
- 遠山啓 - 「原教科」という教え
- 「KUNOメソッド」は進化する
- 思考力をつけるために必要な「10の力」
- 理解への道筋を知る
第3章 進化する幼児教育 - 「KUNOメソッド」
- 「KUNOメソッド」を支える基本理念
-
- 教科前基礎教育 - 将来の算数や国語の基礎となる学習
- 幼児期に必要な6つの学習領域とは
領域1「未測量」-量を土台にして数概念を学ぶ
領域2「位置表象」-空間認識を育てる
領域3「数」-四則演算の基礎を身に付ける
領域4「図形」-図形感覚(平面・立体)を育てる
領域5「言語」-聴く力、話す力を養う
領域6「生活」-生活の中で身近なものについて関心を高める
- 幼児期に必要な6つの学習領域とは
- 事物教育 - 教え込み主義教育の対極にあるもの
- 事物に触れ、働きかけてこそ、本当の知識が身に付く
- 三段階学習法 ー教育の方法論
- 重い箱、軽い箱を身体で実感 - 三段階学習法の実践
- マッチ箱を手に乗せて実感してもらう
- ペーパーワークで実感を意識化させる
- 対話教育 - 理解度と考え方の根拠を対話で確認
- 自分の言葉で説明するうちに間違いに気づいた瞬間
- 集団で学習する意義
- 教科前基礎教育 - 将来の算数や国語の基礎となる学習
- 「聴く・話す」力が大事
- 暗記中心教育の結果 - 読解力不足が起きている
- 「聴く・話す」をもっと大事に
第4章 学力よりも意欲の時代へ - 小学校受験も変化している
- 学力偏重の弊害
- かつて小学校受験は特定の人のものだった
- 塾の役割 - 学校と受験生の橋渡し
- 間違った入試対策 - 傷つく子どもたち
- 過剰な受験指導で他者との関係の取り方が損なわれる
- 幼児期の子育ての総決算としての小学校入試であるべき
- 小学校入試が変わってきている
- 合否は学力の高い順番ではない
- お受験向きの子どもが受からない
- 小学校入試でなぜ「行動観察」が行われるのか
- 学校が望む子どもが変わってきた
- 非認知能力をどう育てるか
- 伸びる子と非認知能力
- 認知能力を育てる過程で非認知能力も育てる
- 非認知能力を育てる6つのコツ
第5章 幼児教育が目指すゴール
- 幼児教育によって将来どうなる?
- 「学びが学びを呼ぶ」には家庭環境が重要
- 「教えない授業」とは?
- 幼児期の考える力は「アクティブ・ラーニング」でしか育たない
- 自らが考える教育
おわりに
- 子どもの能力を引き出す教育
- 柔軟な思考が複雑な問題を解決する
- 人生の合格への扉を目指して