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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

数 応用24 数の複合2

2009/9/11(Fri)
 前回は数の多少と数の合成の複合問題について考えていきました。今週は、数の増減と一対多対応の複合問題について考えていきましょう。
「ひとりでとっくん63 数の複合」 の中に次のような問題があります。

 砂場に4人の子どもが遊んでいます。少したつと5人のお友だちがやってきました。3時ごろそのうち3人が帰りました。太郎君のお母さんは、今砂場遊んでいるお友だちにひとり2枚ずつおせんべいをあげようと思います。おせんべいは、何枚あればいいですか。その数だけを描いてください。
解答: 12個

これは典型的な数の複合問題です。数の増減と一対多対応が組み合わさった問題です。はじめに4人子どもがいて、そこに5人きましたから9人になりました。そして、そこから3人帰ったわけですから、子どもは6人になっています。そして、それぞれの子どもに2枚ずつおせんべいをあげるのですから、おせんべいは全部で12枚必要になります。

こうした問題では、多くの場合数の増減だけ考えてしまいがちです。子どもの数が理解できればいいのでは、と思って安心していると、そこからさらに1人に対して2枚ずつおせんべいを配ることが付け加わるためにあわててしまい、問題ができなくなってしまう子も多いと思います。問題を全部聞けたとしても、間違えてしまうこともあります。その原因は、問題の聞き違い、また数の操作の間違えです。この問題は数を連続的に操作しなくてはならない問題ですから、難易度はかなり高いと思います。

ここでのポイントは、まず数の増減と一対多対応です。まず数が2段階の変化をすることをしっかりと捉えることが必要です。これができるためには、数が変化するたびに今いくつになっているかを頭の中できちんと捉えることが大切です。そうしていないと、最後の一対多対応になったときに何人に配ったらいいのかということがよくわからなくなってしまいます。数が変化している時点でいちいち指を使っているのでは、問題の進み方のスピードにおいていかれてしまいます。

次に大切なことは、一対多対応がしっかりできることです。配る人数分の「6人」という事と、ひとりに「2個ずつ」あげられることを正確に捉えなくてはなりません。一対多対応は、この1あたり量といくつ分を正しく捕らえることが最も大切になります。

前回もお話ししたと思いますが「数の複合問題」は、その問題を解いていくのに必要なひとつひとつの数の単元をしっかり理解していることがまず大切です。そして、さらにそれらを組み合わせて考えられる能力も求められます。

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