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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

数 応用14 数の一対多対応 8 一対多対応と包含除の複合問題

2009/6/26(Fri)
 前回は、「一対多対応と数の増減についての複合問題」にふれましたが、今回は、「一対多対応と包含除の複合問題」について考えていきたいと思います。
「ひとりでとっくん35 一対多対応」 の中に次のような問題があります。

 4人のお友だちが、クリ拾いに出かけました。それぞれ5個ずつ拾いました。この後みんなのクリを集めて、4個ずつ袋に入れました。クリは全部でいくつ拾えましたか。また、袋はいくつできましたか。その数だけそれぞれのお部屋に、エンピツでを描いてください。
解答
クリの部屋 20個  、 袋の部屋 5個

 この問題は、まず全体のクリの数を一対多対応で求めます。次に包含除の考え方を使って袋の数を求めます。ここではじめに求めた全体量が必要になります。この数が間違っていると、正解することはできません。

このように、はじめに出した答えが次の問題に影響してくるような関連性を持たせた問題は、最近よく出題されています。数が複合されて関係性が複雑になり、一度に問題を出すには長すぎて問題が解けないことが多いからなのでしょう。この問題も、集めたクリの数20個をはじめに描かないと、かなり難しい問題になります。4人の子が5個ずつ拾ったクリの個数を出すことは暗算ではやや難しいでしょう。5と5で10になりますから、2人で10個、4人だから20個と出すことも可能です。しかし、20個と数がわかってもその後が難しくなります。
それはクリを4個ずつ袋に入れなくてはならないからです。前回ご紹介した12は約数が多く、2、3、4人で分けるといくつになるかは比較的簡単に理解できます。しかし、それ以上の大きい数の等分や包含除は、暗算で行うことはなかなか難しいと思います。ですからこの問題は、まず全体の数を出し、その数だけを描くことが必要不可欠です。

数の問題だけではなく、最近の傾向として、こうした問題間の関連があるものが多数出題されています。移動の問題などが典型的な例です。途中で1か所でも間違えたら、それ以降の問題は全部不正解になってしまいます。ですから、どんな問題でも1問目から慎重に取り掛かることが大切です。

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